商品株、景気懸念でバリュエーション低下-割安感から購入の動きも

化学や金属、農業分野の企業のバ リュエーション(株価評価)が世界的に低下しており、前回のリセッ ション(景気後退)並みの水準となっている。

ブルームバーグの集計によると、株式指標であるMSCIオール カントリー世界指数(ACWI)を構成する商品株は4-6月(第2 四半期)以降で21%下落。発表済み利益に基づく株価収益率(PER) は10.6倍と、1995年以降の96%の期間の数値より割安な水準だ。カ ナダでは、エネルギー株の下落が17年ぶりに石油株を上回った。

スプロット社のスプロット・エナジー・ファンドの運用に携わる エリック・ナトール氏は石油株について、「実際のファンダメンタルズ (需給関係)とはほとんど関係なく、恐怖感と大いに関係がある。人々 が恐怖感に駆られている状況では、ファンダメンタルズは短期的に重 要になり得ない。ただ最終的には、株式市場は常にファンダメンタル ズに動かされるようになる」と語った。同氏のファンドは今月、16% のリターンを挙げている。

景気懸念で株価の下げが行き過ぎているとの見方を背景に、ナト ール氏はカナダのペインテッド・ポニー・ペトロリアムやトリカン・ ウェル・サービスの株式を購入している。一方、INGインベストメ ント・マネジメントのポール・ゼムスキー氏は欧州の債務危機対応と、 中国がインフレ抑制への取り組みを停止した兆しを待ってから買いに 動くと説明している。

商品24銘柄で構成するS&PのGSCI指数は7-9月(第3四 半期)に12%下落と、2008年以来最大の落ち込みとなった。

債務危機の影響を懸念

株価下落の背景には、欧州の債務危機波及懸念が経済成長見通し に影を落としていることがある。ブルームバーグがまとめたエコノミ スト82人の予想中央値によると、来年の米国内総生産(GDP)見通 しは2%増と、2月時点の予想3.3%増から下方修正された。ブルー ムバーグのデータによると、S&P500種を構成する商品株は07年12 月に始まったリセッションで最大62%下落した。S&P500種全体の 下落率は55%だった。

ペン・キャピタル・マネジメントの運用担当者、エリック・ グリーン氏は19日の電話インタビューで、「不透明感が非常に強いた めPERは低水準にとどまっているが、状況はさほど悪くないため株 価の下げは行き過ぎだと私はみている。市場の予想より状況は良くな るだろう」と語っている。

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