米財務省、新たな変動利付債の発行を検討-TIPS導入以来14年ぶり

米国は1兆3000億ドル(約99 兆円)に上る財政赤字を見て米国債を敬遠しかねない投資家を引き付 けるため、変動利付債の発行を検討している。実現すれば、インフレ 連動債(TIPS)の導入以来14年ぶりに新たな種類の財務省証券 の発行となる。

米財務省は今月、ウォール街の大手債券ディーラーに指標金利の 動きに応じてクーポンが変動する証券の構造に関して助言を求めたこ とを明らかにした。当局は四半期定例入札を前に開くゴールドマン・ サックス・グループなどプライマリーディーラー(政府証券公認ディ ーラー)22社との会合を28日に予定しており、その中でこの計画を 推進する是非を判断する。

米政府が新しいタイプの債券の発行に関心を示しているのは、赤 字が早期に削減されないとの見方を示唆するものだ。一方、2013年 半ばまで政策金利を過去最低水準に据え置く米連邦準備制度理事会 (FRB)の方針などがインフレを誘発すると懸念する投資家は、こ うした証券に興味を持つ可能性が高い。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、アイラ・ジ ャージー氏(ニューヨーク在勤)は18日のインタビューで、「より 多くの変動利付債が必要とされる時期に、証券のベースを広げるのは 米財務省にとってチャンスだ」と述べた。同社はプライマリーディー ラーの一角。