日本株3日ぶり反発、欧州懸念後退や中国統計好感-輸出、資源主導

東京株式相場は3営業日ぶりに反 発。欧州債務問題をめぐる首脳会談が銀行支援などでおおむね合意し たほか、米国企業決算の堅調や中国の景気指標の改善が好感された。 東証1部売買代金上位ではファナックやTDK、コマツといった時価 総額上位の輸出関連株を中心に、非鉄金属や商社など資源関連株も高 い。ゴム製品は、東証1部33業種の上昇率首位。

TOPIXの終値は前週末比11.23ポイント(1.5%)高の755.44、 日経平均株価は165円9銭(1.9%)高の8843円98銭。

りそな銀行アセットマネジメント部の黒瀬浩一チーフ・ストラテ ジストは、「米国や中国の景気・企業業績は現在までのところ、欧州債 務問題の悪影響が及んでいるわけではない。その間に欧州は問題の解 決に向けて動いている」と話した。

シカゴ先物市場(CME)の円建て日経平均先物12月物の21日 清算値は、大阪証券取引所の通常取引終値に比べ65円高の8745円だ ったが、前週末に対ドルで戦後最高値を更新した円高の勢いが一服し たことも好感され、日経平均は午前からCME清算値を大きく上回っ て推移。中国の経済指標を受け、アジア株が騰勢を強めた午後には一 段高の動きとなった。

欧州首脳らは23日、債務危機の影響を受ける銀行を支援する方法 でおおむね合意。救済基金の実質拡大の方法では、欧州中央銀行(E CB)に依存しないことで同意し、ギリシャ発の危機解決の包括案に 向け前進した。26日には、欧州連合(EU)27カ国の首脳会議の後に、 ユーロ圏17カ国の首脳が会談する予定だ。

欧州首脳会談では、救済基金拡充に向けたECBのバランスシー ト活用を否定したほか、包括的な危機解決の設計図は26日の次回サミ ットまで持ち越しとなった。ただ、「期待を大きく上回るものではなか ったが、ギリシャ支援から金融機関への支援へと焦点が移っており、 金融システム不安については後退している」と、東海東京調査センタ ーの隅谷俊夫投資調査部長は評価していた。きょうの為替市場では、 株式市場の取引開始以降にユーロが対ドルや対円で強含んだ。

米決算、中国製造業PMIは堅調

また、先週末の米国ではファストフード大手のマクドナルド、航 空機部品などを製造するハネウェル・インターナショナルの株価が堅 調な決算が好感される格好で大幅高。さらに、英HSBCホールディ ングスとマークイット・エコノミクスが24日に発表した中国の10月 のHSBC中国製造業購買担当者指数(PMI)速報値は51.1と、5 カ月ぶりの高水準を記録した。

東証1部33業種では鉱業や卸売、非鉄金属、石油・石炭製品など 資源関連の上げが目立った。先週末のニューヨーク原油先物12月限は

1.6%高の1バレル=87.40ドルとなり、銅や金も上昇。水戸証券の吉 井豊投資情報部長は、「一時期は金からも資金が逃げていたが、現在は 株高と金高が併存するようになるなど、26日の首脳会合に向けての期 待感から投資家のリスク選好の動きが強まっている」と言う。

このほか、上昇率首位となったゴム製品では、中期計画が評価さ れたブリヂストンが大幅高となり、同指数を構成する11銘柄中10銘 柄が高かった。

もっとも、東証1部の売買代金は概算で8451億円と、前週までの 10月月間平均の1兆281億円に遠く及ばなかった。「今回の首脳会談 合意による株高効果は長続きしないと見られることから、きょうの株 高も買い戻しの域は出ていない」と、りそな銀行の黒瀬氏。売買高は 同13億3938万株。値上がり銘柄数は1283、値下がりは274だった。