NY外為:ドルは下落、株式や商品の上昇でリスク志向-円が高い

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ニューヨーク外国為替市場で はドルが主要通貨すべてに対して下落。市場予想よりも良好だった企 業の決算や商品高を背景に株価が上昇、安全逃避先としてのドルの需 要が減退した。

円は対ドルで最高値に迫った。9月の日本の輸出額が予想以上 に伸びたのが手掛かりだった。ユーロは対ドルで上昇。欧州の債務危 機解決策への取り組みが好感された。南アフリカ・ランドとオースト ラリア・ドルはいずれも上昇。中国の製造業景況指数が5カ月ぶり高 水準を記録したことに反応した。

BNPパリバの為替ストラテジー責任者、レイ・アトリル氏 (ニューヨーク在勤)は「建設機器メーカーのキャタピラーの決算が 市場予想を上回り、株式市場の地合いに大きく影響した」と述べ、 「中国経済が大きく減速しているかもしれないとの不安もやや緩和さ れた」と続けた。

ニューヨーク時間午後4時12分現在、円は対ドルで前週末比

0.3%高の1ドル=76円06銭。21日には75円82銭まで買い進 まれ、戦後最高値を記録した。ユーロは対ドルで0.2%上昇して1 ユーロ=1.3925ドル。一時は0.5%安まで下げた場面もあった。ユ ーロは対円でほぼ変わらずの1ユーロ=105円92銭。

オーストラリア・ドルは対ドルで1%高。南アフリカ・ランド は同1.8%値上がりした。

26日のEUサミット

23日にブリュッセルで開かれた欧州の首脳会議では、銀行支援 の方法でおおむね合意し、危機解決の包括案に向けて前進した。これ を手掛かりにユーロが対ドルで上昇した。欧州の首脳会議は26日に も開かれる。

仏銀ソシエテ・ジェネラルの為替調査責任者(ロンドン在勤)、 キット・ジャックス氏は、「どっちつかずの状況だ。26日まで何も 政策は発表されないだろう」と述べ、「資金は十分にあるが、ただ十 分なだけでは駄目だ。2倍、3倍の十分な資金が必要だ。信頼感を取 り戻すためには2兆ドルくらい必要だ」と述べた。

マークイット・エコノミクスが24日発表した10月のユーロ圏 総合景気指数(速報値)は47.2と、2009年7月以来の低水準。前 月の49.1から低下した。ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト 17人を対象にまとめた調査では、中央値で48.8が見込まれていた。

フランの動向

先物トレーダーはスイス・フランの上昇見通しを反転させた。 商品先物取引委員会(CFTC)が発表したヘッジファンドなどの大 口投資家によるフランの建て玉明細によると、18日にネットショー ト(売り越し)は2243枚。前週は13枚のネットロングだった。

フランは対ドルで0.1%上昇。一時は0.6%安まで下げた。フ ランは対ユーロではほぼ変わらず。

日本の財務省が24日発表した9月の貿易統計速報(通関ベー ス)によると、輸出額は前年同月比2.4%増と、ブルームバーグ・ ニュースがまとめたエコノミスト調査(1%増)を上回った。