フランスが金融安定基金拡充でドイツに譲歩-ユーロ圏財務相会合

(最終段落に民間投資家の損失負担の情報を追加)

【記者:Mark Deen and Tony Czuczk】

10月21日(ブルームバーグ):ギリシャのデフォルト(債務不履行) の回避と銀行危機の阻止を目指す6日間に及ぶ欧州連合(EU)の一 連の会議の第1弾として、21日、ユーロ圏財務相会合がブリュッセル で開かれた。意見対立が表面化していた欧州金融安定基金(EFSF) の機能拡充の在り方についてフランス側がドイツ側に譲歩した。

バロワン仏財務相は、EFSFが銀行業の認可を取得し、欧州中 央銀行(ECB)からの借り入れを可能にするよう主張してきたが「絶 対的な論点ではない。大事なのは何が有効な手段であるかだ」と言明 した。

フランス政府がこうした柔軟な姿勢を見せたことは、ギリシャ危 機に伴う世界経済への脅威を抑え込むことに向けて進展を示唆するも のだ。ユーロ圏財務相会合で協議が始まったころ、ECB、国際通貨 基金(IMF)、欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会が まとめたギリシャ財政に関するリポートが明らかになった。同リポー トは、ギリシャ財政は「悪化」しており、一層の公的支援と投資家に よる一段の損失受け入れが必要になると指摘した。

株式相場とユーロは上昇した。市場の安定を求めるオバマ米大統 領を含め世界各国首脳からの呼び掛けに欧州の政策当局者が対処する 可能性があることを示す兆しが見られたのが背景だ。21日の米株式相 場は値上がりし、S&P500種株価指数は前日比1.9%高で、終値ベー スでは8月3日以来の高水準となった。ユーロは対ドルで続伸。ニュ ーヨーク時間午後4時20分現在、対ドルで0.9%上昇し、1ユーロ=

1.3898ドル。

独仏が首脳会談

メルケル独首相とサルコジ仏大統領は23、26両日のEU首脳会議 に先立ち、22日、ブリュッセルで会談し、債務危機の克服に向けた「包 括的な」計画について意見交換する予定だ。

両国はEFSFの機能拡充の在り方をめぐって意見が対立。ドイツ はEFSFに高債務国の国債発行の一部を保証する権限を付与するこ とを求めたが、バロワン財務相はフランスはECBから借り入れが可 能となるようにEFSFの銀行への衣替えを望んでいると述べていた。

オーストリアのフェクター財務相はユーロ圏財務相会合終了後、 「進展が見られた」と述べるとともに、EFSFの機能拡充を目的と する7つのオプション(選択肢)が2つに絞り込まれたことを明らか にした。同相はこれ以上のコメントを控えた。

一方、ギリシャ国債を保有する民間投資家に損失の追加負担を求 める懸案については、21%としていた7月の合意を見直すため、当局 者が5つのシナリオを検討していることが分かった。複数の関係者が 明らかにしたもので、保有国債の新発債との自発的な交換や額面の 50%で新発債と強制交換することなどが検討されているという。

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