米国株(21日):上昇、欧州の合意観測で-米追加緩和発言も材料

米株式相場は上昇。欧州債務 危機の解決策をめぐる当局者の合意観測や米金融当局者による追加量 的緩和に関する発言が材料視された。S&P500種株価指数は週間 ベースでも上昇し、2月以来で最長の連続高を記録した。

モルガン・スタンレーとウェルズ・ファーゴはいずれも上昇。 アルミ生産のアルコアや航空機メーカー大手ボーイングを中心に景気 敏感株が上昇。ファストフード大手マクドナルドは3.7%上昇。低 価格メニューが米既存店の売り上げを押し上げ、同社の四半期利益が 増加した。航空機部品などを製造するハネウェル・インターナショナ ルは5.8%高。商業用航空機の回復が寄与し、7-9月(第3四半 期)決算は前年同期比で44%の増益だった。

S&P500種株価指数は前日比1.9%高の1238.25。終値ベー スでは8月3日以来の高水準。週間ベースでは1.1%高となり、3 週連続の上げ。ダウ工業株30種平均は267.01ドル(2.3%)上昇 の11808.79ドル

ウェルズ・キャピタル・マネジメントのチーフ投資ストラテジ スト、ジェームズ・ポールセン氏は「危機の収拾がつかなくなるとの 差し迫った不安があるが、欧州がこれを落ち着かせるような解決策を 発表するとみられている」と述べた。「市場は連邦準備制度理事会 (FRB)当局者の追加量的緩和に関する発言を消化しているところ だ。しかし、大半の投資家は追加緩和が必要かどうか確信を持ってい ない」と続けた。

フランスの譲歩

欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の機能拡充案をめぐ り、ドイツと意見が対立していたフランスが譲歩した。フランスは、 EFSFが銀行の認可を取得し、欧州中央銀行(ECB)からの借り 入れを可能にするよう主張していたが、バロワン仏財務相はこの日ブ リュッセルで開幕したユーロ圏財務相会合後に記者団に対し、フラン スの見解は「絶対的な論点ではない」と述べ、「何が有効な手段なの かが大事だ」と続けた。

この日のユーロ圏財務相会合を皮切りに、今後6日間で欧州連 合(EU)首脳会議(サミット)など主要会議が相次いで開かれる。

メルケル独首相とサルコジ仏大統領は、従来から予定されてい た23日のEU首脳会議の前日である22日にブリュッセルで会談す ることを明らかにした。26日には追加首脳会談が開かれる。

シクリカル指数は3%高

米銀行株は欧州の銀行株高に追随して上昇した。モルガン・ス タンレーは2.5%上昇、ウェルズ・ファーゴは2.1%上昇した。

景気敏感株で構成されるモルガン・スタンレー・シクリカル指 数は3%上昇。ダウ輸送株平均は2.2%値上がりした。アルコアは

2.8%高、ボーイングは3.4%上昇した。

ブルームバーグがまとめたアナリスト予想によると、S&P 500種に採用されている企業の7-9月期利益は前年同期比で16% 増、2011年通年では18%増が見込まれている。10月11日以降、 四半期決算を発表したS&P500種採用企業のうち、アナリスト予 想を上回ったのは約4分の3に達した。