10月21日の米国マーケットサマリー:円が戦後最高値を記録

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3898 1.3780 ドル/円 76.10 76.80 ユーロ/円 105.77 105.84

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,808.79 +267.01 +2.3% S&P500種 1,238.25 +22.86 +1.9% ナスダック総合指数 2,637.46 +38.84 +1.5%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .27% +.01 米国債10年物 2.21% +.03 米国債30年物 3.27% +.05

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,636.10 +23.20 +1.44% 原油先物 (ドル/バレル) 87.65 +1.58 +1.84%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円がドルに対して上昇し、一時は 戦後最高値を記録した。ドルは他の主要通貨の大半に対しても値下が り。欧州が債務危機の解決に近づいているとの観測や、米金融当局が 一段の金融緩和に動くとの見方が背景にある。

ユーロは対ドルで4日続伸と、7月以来の長期上昇局面。欧州で は来週にかけ2回のユーロ圏首脳会議が予定されている。南アフリ カ・ランドとオーストラリア・ドルは値上がり。株価や商品相場の上 昇で、高利回り資産の需要が高まった。米連邦準備制度理事会(FR B)のイエレン副議長が新たな証券購入が適切になる可能性があると の認識を示す中、円は対ドルでの堅調を維持した。

テンパス・コンサルティングの資本市場担当シニアバイスプレジ デント、グレッグ・サルバッジオ氏(ワシントン在勤)は「欧州債務 危機がハッピーエンドを迎えるとの観測でドルがユーロに対し下げて いるのは明らかだ」と指摘。「市場ではリスク選好の雰囲気が広がっ ている」と続けた。

ニューヨーク時間午後3時1分現在、円は対ドルで前日比

0.9%高の1ドル=76円13銭。一時75円82銭の戦後最高値を付 けた。ユーロは対ドルで0.6%上昇し、1ユーロ=1.3863ドル。 週間では0.1%安だった。ユーロは円に対してこの日0.3%下げて 1ユーロ=105円54銭。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。欧州債務危機の解決策をめぐる当局者の合意観 測や米金融当局者による追加量的緩和に関する発言が材料視された。 S&P500種株価指数は週間ベースでも上昇し、2月以来で最長の連 続高を記録した。

この日は引け数分前で上げ幅を拡大した。欧州金融安定ファシ リティー(EFSF)の機能拡充案をめぐりドイツと意見が対立して いたフランスが、譲歩したのが手掛かりとなった。

ニューヨーク時間午後4時時点の暫定値で、S&P500種 株価指数は前日比1.9%高の1238.25。終値ベースでは8月3日以 来の高水準。週間ベースでは1.1%高となり、3週連続の上げ。

ウェルズ・キャピタル・マネジメントのチーフ投資ストラテジ スト、ジェームズ・ポールセン氏は「危機の収拾がつかなくなるとの 差し迫った不安があるが、欧州がこれを落ち着かせるような解決策を 発表するとの見方がある」と述べた。「市場は連邦準備制度理事会 (FRB)当局者の追加量的緩和に関する発言を消化しているところ だ。しかし、大半の投資家は追加緩和が必要かどうか確信を持ってい ない」と続けた。

23日の欧州連合(EU)首脳会議(サミット)の下準備とし て、ユーロ圏財務相会合が21日、ブリュッセルで開かれた。欧州 はEUサミットを期限として域内債務危機解決策の提示を求めら れている。ソブリン債危機の解決策をめぐるドイツとフランスの意見 の隔たりを埋めるため、26日に追加のEU首脳会議が開催される。

◎米国債市場

21日の米国債市場では、30年債が4日続落。欧州債務危機の解 決は近いとの楽観的な見方が広がり、安全資産としての米国債の需要 が後退した。

30年債利回りは17日以来の高水準に達した。この日ブリュッ セルで開幕したユーロ圏財務相会合を皮切りに、今後6日間で欧州連 合(EU)首脳会議など主要会議が相次いで開かれる。ギリシャのデ フォルト(債務不履行)回避に向けた救済策や銀行への危機波及の阻 止、一段と強力な危機対策の構築などが議題となる。10年債は週間 ベースで1カ月ぶりの上昇。

キャンター・フィッツジェラルドの金利責任者、ブライアン・エ ドモンズ氏(ニューヨーク在勤)は「欧州が一致協力しようとする新 たな意欲を見せており、国債相場が圧迫された」と指摘。「欧州から 信用できる答えが出るならば、長期債は売られるだろう」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後2時2分現在、30年債利回りは前日比2ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の3.23%。一時3.19%まで下げ たが、その後3.27%まで上げる場面も見られた。同年債(表面利率

3.75%、2041年8月償還)価格は11/32下げて109 27/32。

10年債利回りは前日比ほぼ変わらずの2.18%。一時2.16% まで下落した後、2.24%まで上げていた。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反発。約1週間ぶりの大幅高となった。 ドルの下落や、欧州が債務危機の収束で進展するとの楽観が広がった ことを背景に金に買いが入った。

ドルは主要6通貨のバスケットに対して4日続落、一時は

0.9%値下がりする場面もあった。週末にはブリュッセルで欧州連合 (EU)首脳会議が開かれ、域内財政危機の解決策を模索する。債務 危機の深刻化で世界の成長と商品需要が脅かされるなか、金は8月末 以降11%下落している。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・レ シュ氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、「ドルの下落と現物買 いが相場を支えている」と指摘。「欧州が危機を食い止めるためにど ういう行動を起こすのかが関心の的だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比1.4%高の1オンス=1636.10ドルで終了。10 日以来の大幅上昇となった。週間では2.8%安と3週ぶりの下落。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は3日ぶりに上昇。欧州の各国首脳が 域内債務危機の収束に向け合意に達するとの期待が膨らんだ。

23日に開催される欧州連合(EU)首脳会議に向けた下準備と して、この日はユーロ圏財務相会合がブリュッセルで開かれた。米国 のマクドナルドやハネウェル・インターナショナルの決算がアナリス ト予想を上回ったことも原油買いにつながった。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード) のアナリスト兼ブローカー、ジーン・マクギリアン氏は「欧州が今週 末に何らかの成果を見せてくれるとの前向きなセンチメントが広がっ ている」と指摘。「決算発表では、米経済の著しい減速はないだろう ということが示唆された」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前 日比1.33ドル(1.55%)高の1バレル=87.40ドルで終了。週 間では0.7%高と、3週連続の上昇。

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