欧州債(21日):ドイツ債下落、救済負担増の観測で-スペイン債高い

21日の欧州債市場ではドイツ 国債が2週間ぶりの大幅安となった。欧州各国が域内の債務危機打開 に向け最大9400億ユーロの融通を検討する中、ドイツが負担増加を 余儀なくされるとの観測が高まった。

欧州の債務危機解決への期待から株高となり、域内で最も安全と されるドイツ国債の需要が後退した。この日のユーロ圏財務相会合に 続き、23日にはEU首脳会議とユーロ圏首脳会議、さらに26日に 再びユーロ圏首脳会議が予定されている。

一方、スペインとイタリアの国債は上昇。欧州中央銀行(ECB) が両国債を購入している模様だと伝えられた。フランス国債は軟調。

ノルデア銀行(コペンハーゲン)のチーフアナリスト、ニール ズ・フロム氏は、「救済拡大の費用は誰かが払わなければならない。 こうした責任はドイツなどの経済規模の大きな国に圧し掛かってくる」 と発言。「ドイツ国債もやや圧迫されている。株式相場が極めて好調 なためだ」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時11分現在、独10年債利回りは前日比11 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.10%。一時 は12bp上昇し、5日以来で最大の上げを記録した。同国債(表面 利率2.25%、2021年9月償還)価格は0.95下げ101.29。独2 年債利回りは6bp上昇し0.65%。

取引を知る関係者2人が匿名を条件に発言したところによると、 ECBはスペインとイタリア国債を小規模購入した。スペイン10年 債は10日ぶりに上昇し、同利回りは前日比5bp低下の5.48%。 イタリア10年債利回りは12bp下げ5.90%となった。

一方、フランス国債は下落。救済策拡大が同国財政への追加負担 になるとの懸念から売られた。ロボバンクの債券ストラテジスト、リ ン・テーラー氏(ロンドン在勤)は「フランスは最上級格付け国の中 で救済策拡大の費用を負担する能力が一番低い。恐らくAAA格付け を失うことになるだろう」と語った。