今日の国内市況:日本株は小幅続落、債券反落-円上昇し76円後半

東京株式相場は小幅続落。原油 や銅など前日の国際商品市況の下落が嫌気され、商社を含む卸売株が安 い。一部アナリストの投資判断引き下げを材料に、保険株も下げた。一 方、米国の景況感の改善を受け、電機や機械など輸出関連の一角が終日 堅調で、相場全般を下支えした。

TOPIXの終値は前日比1.81ポイント(0.2%)安の744.21、 日経平均株価は3円26銭(0.04%)安の8678円89銭。日経平均は 前日終値を挟む狭いレンジでもみ合い、高安値幅はわずか48円。欧州 債務・金融不安への政策対応を見極めたいとし、東証1部の売買代金は ことし最低を更新した。

欧州情勢の不透明感を映し、20日のダウ工業株30種平均は0.3% 高、ナスダック総合指数は0.2%安とまちまち。きょうの日本株も、終 日方向感を見出しにくい状況が続いた。

欧州債務問題に対する包括的な解決策の取りまとめが難航し、欧州 連合(EU)は20日、危機対応を協議する追加のユーロ圏首脳会合を 26日に開催すると発表した。ドイツ政府によると、23日に予定通り開 かれる首脳会合では、欧州各国のリーダーに包括的で意欲的な救済策が 提示され、26日の会議で救済策の合意が予定されている。

協議事情に詳しい関係者2人がブルームバーグに明らかにしたとこ ろでは、一時的措置の欧州金融安定化基金(EFSF)と恒久的な救済 枠組みの欧州安定化メカニズム(ESM)の統合を各国が検討、最大 9400億ユーロ(約99兆3240億円)を融通する可能性があり、ESM 発足を2012年半ばに前倒しする方向でも検討されているという。

欧州情勢の不透明感から、前日のニューヨーク原油先物相場の終値 は0.9%安の1バレル=85.30ドル、銅先物は6.2%安と10年7月20 日以来の水準に下落。東証1部業種別33指数では保険や卸売、海運、 ゴム製品、陸運、水産・農林、小売など、資源関連セクターを含む26 業種が下げた。個別では、三菱商事や三井物産など商社株に終日売りが 先行。原油など商品市況の下落に加え、ゴールドマン・サックス証券が 業績予想と目標株価を引き下げた影響が出た。

33業種下落率1位の保険株では、東京海上ホールディングスに対 しジェフリーズ証券が投資判断を「アンダーパフォーム」に引き下げる 材料があったほか、ゴールドマン・サックス証券はソニーフィナンシャ ルホールディングスの判断を中立に下げた。

経営内紛で主要株主が情報開示を経営陣に求めたとされるオリンパ スは、商いを伴い6日続落。前社長の解任が発表される前日の13日と 比べると、時価総額の半分を失った。

一方、米フィラデルフィア連銀が20日に発表した10月の製造業 景況指数は8.7と、前月のマイナス17.5から上昇、月間の回復幅とし ては過去31年で最大だった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト 調査の予想中央値マイナス9.4。新規受注は7.8(前月マイナス11.3) と3カ月ぶりのプラスで、出荷は13.6(前月マイナス22.8)に上昇。

設備投資関連株の支援材料となり、不二越、牧野フライス製作所、 オークマ、ファナック、コマツなどが上げた。

東証1部の売買高は概算で13億1969万株、売買代金は7755億 円と年初来最低を更新し、2008年12月25日から翌年1月5日以来、 約2年10カ月ぶりに5日連続で9000億円を下回った。値上がり銘柄 数が628、値下がり847。国内新興市場は、ジャスダック指数が前日比

0.3%安の48.05と6日続落、東証マザーズ指数が同1.7%安の

390.20と4日続落した。

債券は反落

債券相場は反落。前日の米国債相場が下落した流れを引き継いで売 りが先行したほか、欧州連合(EU)・ユーロ圏首脳会議を前にして買 いが控えられた。一方、今年度第3次補正予算の編成に伴う、国債の市 中発行増加額が予想を大幅に下回ったことが相場を下支えした。

東京先物市場で中心限月12月物は小反落。前日比1銭安の142円 32銭で始まり、7銭安まで下げた。その後は横ばい圏でのもみ合いと なり、午後に入ると142円42銭まで上昇した。終盤にかけて伸び悩み、 結局は2銭安の142円31銭で終えた。

20日の米国債相場は下落。EUは域内のソブリン債危機への対策 で、追加の首脳会議(サミット)を来週開催すると発表した。これを受 けて米国債への逃避需要が弱まった。米10年債利回りは前日比3ベー シスポイント(bp)高い2.19%程度。米株式相場は反発した。

欧州各国政府は、域内債務危機の解決策として、一時的措置の欧 州金融安定ファシリティー(EFSF)と恒久的な救済枠組みの欧州安 定化メカニズム(ESM)の統合を検討中。実現すれば基金規模は最大 9400億ユーロ(約99兆5100億円)となる。こうした論争を受けてE Uは23日の首脳会議に続いて26日に追加会議を開くと発表した。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の318回債利 回りは前日比0.5bp高い1.005%で始まった。午後2時半過ぎにいっ たん横ばいの1.00%を付けたが、再び1.005%で推移している。

超長期債も軟調。20年物の130回債利回りは前日比1.5bp高い

1.77%。20日に付けた約1カ月ぶり高水準に並んだ。30年物の35回 債利回りは一時、0.5bp高い1.975%を付けたが、午後3時半過ぎか ら横ばいの1.97%で推移。

財務省はこの日、第3次補正予算の編成に伴い、今年度国債発行 計画を変更。機関投資家に入札を通じて販売する市中発行額を8000億 円増額し、12月分から2年、5年債を入札当たり1000億円ずつ増や す。増加幅は市場の事前予想2兆円の半分以下にとどまり、相場の下支 えとなった。

円買い圧力くすぶる、76円後半

東京外国為替市場では、ドル・円相場は1ドル=76円台後半で円 買い圧力がくすぶる展開が継続。欧州債務問題をめぐる不透明感から、 リスク回避姿勢が根強く残る格好となった。

ドル・円相場は欧州債務問題に絡む材料を背景としたリスク動向に 左右される展開が続く中、前日の海外市場では、リスク回避の動きが弱 まる局面で一時77円09銭と、3営業日ぶりの水準までドル高・円安 が進行。この日の東京市場では円が76円92銭を下値にじりじりと水 準を切り上げ、午後4時5分現在は76円71銭前後で推移している。

ユーロ・円相場は午前に付けた1ユーロ=106円10銭をユーロの 上値に、欧州時間にかけて105円台前半までユーロ安・円高が進んだ。

欧州では債務問題を議論するため、この日はユーロ圏財務相会合、 あす22日には欧州連合(EU)財務相会合に加えて、独仏の首脳会談 も予定されている。そして、23日と26日にはEU首脳会議(サミッ ト)が開かれる。

ユーロ・ドル相場は東京市場で一時1ユーロ=1.3808ドルまで値 を戻した後、欧州時間にかけて1.37ドル台前半までユーロが水準を切 り下げた。

欧州各国政府は、域内債務危機の解決策として、一時的措置の欧州 金融安定ファシリティー(EFSF)と恒久的な救済枠組みである欧州 安定化メカニズム(ESM)の統合を検討している。協議に詳しい関係 者2人が明らかにした。統合すれば、基金の規模は最大9400億ユーロ (約99兆5100億円)に増大する。

欧州ソブリン債危機の解決策をめぐる独仏間の見解の相違が懸念材 料となる中、メルケル独首相とサルコジ仏大統領は20日に電話会談を 行った。両首脳は共同声明で、危機対策で「グローバルで野心的な」戦 略を目指していると述べ、従来から予定されていた23日のEU首脳会 議の前日である22日にブリュッセルで会談することを明らかにした。 EUは26日にも、追加の首脳会談を行うことを発表している。

一方、日本では政府が午前の閣議で「円高への総合的対応策」を決 定したが、佐藤氏は、効果はまだ不透明で、「為替相場への影響も限定 的」とみている。

野田佳彦首相は閣議に先立ち官邸で、急速な円高への対応は内閣の 最重要課題との認識を表明した上で、空洞化回避や景気の下振れリスク に迅速に対応する考えを示した。

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