人民銀の余元委員:インフレ率が5%下回るまで利下げはない

中国人民銀行(中央銀行)の元貨 幣政策委員である余永定氏は21日、中国当局はインフレ率が5%を下 回るまでは利下げや金融政策スタンスの変更を行う公算は小さいとの 見方を示した。

中国社会科学院の研究員を務めている余氏は北京で、「インフレは 制御されており、インフレ率は低下する」と述べ、消費者物価上昇率 が低下するまでは「金融政策がさらなる引き締めと緩和のいずれの方 向にも大きく変更されることはないと思う」と語った。

中国はインフレ抑制を目指して1年足らずの間に5回の利上げを 実施した後、7月以降は利上げを見送っている。欧州の債務危機が輸 出需要に打撃を与えており、7-9月(第3四半期)の経済成長率が 2年ぶりの低い伸びにとどまったことから、投資家の間では中銀が金 融引き締めの手を緩めるとの観測がある。

同国の消費者物価指数(CPI)は7月に3年ぶりの高水準の前 年同月比6.5%上昇に達した後、9月には6.1%上昇に鈍化した。余氏 はCPI上昇率が年末までには5.8%に低下すると指摘。来年には食品 と豚肉の価格安定で5%を下回る可能性もあると予想した。

同氏はまた、中国経済の成長が「予見できる将来」に「相当」落 ち込む「ハードランディング」に陥ることはないだろうとの見通しも 示した。さらに、中国は来年、世界的なリセッション(景気後退)の中 でも7-8%の成長を達成できるとし、政府は必要なら景気刺激策の 導入が可能だと語った。