S&P:フランスの格下げの公算大-銀行資本増強に二番底重なれば

(S&Pのリポートの詳細を追加して更新します)

【記者:John Glover】

10月21日(ブルームバーグ):米格付け会社スタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)は、フランスについて、経済ストレスシナリ オの下で格下げの公算が大きいユーロ圏諸国の一つだと指摘した。

ブレーズ・ガンガン最高信用責任者(CCO)を中心とする同社 のアナリストらは21日付のリポートで、イタリアとスペイン、アイ ルランド、ポルトガルも同社の2つのストレスシナリオの下で、さら に1、2段階格下げの可能性があるとの見方を示した。最初のシナリ オは低い経済成長と景気の二番底、2番目のシナリオはリセッション (景気後退)に金利のショックが加わるケースを想定している。

リポートは「財政赤字の膨張と銀行資本増強のコストは、両方の シナリオの下で政府の借り入れを著しく拡大させる公算が大きく、そ の結果、信用指標が急激に悪化する恐れがある」と予想した。

S&Pは、欧州の4-6月(第2四半期)の景気減速を考慮に入 れようとしており、これは2012年の欧州の成長見通しを平均1-

1.5%に下方修正することにつながった。フランスも、既に格下げさ れているユーロ圏周辺諸国に続いて、格付けを引き下げられる可能性 がある。

消費者信頼感の低下と産業投資の減少に伴い景気が二番底に陥る 最初のシナリオでは、S&Pが評価対象とする欧州47行のうち20 行の中核的自己資本(Tier1)比率が6%を下回る見込みだ。こ れを少なくとも7%に戻すためには、各国政府が約800億ユーロ (約8兆5000億円)の追加資本を注入する必要が出てくると同社は 試算している。