タルーロ理事:米FRBはMBS購入の再開を検討すべきだ

米連邦準備制度理事会(FRB) のタルーロ理事は20日、経済成長を押し上げ、雇用危機への対応を支 援するため、FRBが住宅ローン担保証券(MBS)購入の再開を検 討すべきだとの認識を明らかにした。ニューヨークでの講演で語った。

同理事は「MBSの購入は金融政策の選択肢として検討の価値が あると考える。典型的なリセッション(景気後退)とその後の回復期 とは異なる今の総需要不足という特徴に対処できると期待されるため だ」と指摘。FRBがMBS購入を再開すれば、投資家による株式な どの他の資産購入を促し、住宅ローン金利に低下圧力が掛かるだろう との見方を示した。

FRBがリセッション対策で2009年1月から10年3月まで実施 したMBS買い取りを再開するよう公に要請した当局者は、タルーロ 理事が初めて。同理事やボストン連銀のローゼングレン総裁は、連邦 公開市場委員会(FOMC)に対し、景気回復の促進と高止まりする 失業率の押し下げに向けて刺激策を拡大するよう呼び掛けている。

同理事は「追加策がなければ、失業者とその家族への悪影響が続 き、失業者や経済全体により長期にわたり害が及ぶリスクが高まる」 と指摘。「総需要の不足は、悲惨な統計の背後にある最も重要な 要因だ」との認識を示した。

コロンビア大学で講演した同理事は質疑応答で、「総需要がこれほ ど不足している状況を目にすれば」、FRBは行動する「責任」がある と発言。FRBは「全ての問題を解決」することはできないが、「それ が当局にとって普通のことだと捉えることはできない」と述べた。さ らに、9月20-21日のFOMCで決まった「オペレーション・ツイス ト」は金利の押し下げを意図したものであり、「わずかな」効果の刺激 策でも講じる価値はあると付け加えた。

同理事はまた、「住宅問題は引き続き住宅所有者と米経済全体にと っての頭痛の種だ」と述べ、住宅の価値が住宅ローン残高を下回る物 件が多数ある点や差し押さえ住宅在庫、住宅販売の低迷に言及した。