米アボット:2社への分割を計画-12年末までに完了の見込み

米医薬品開発のアボット・ラボ ラトリーズは2社への分割を計画している。医薬品会社の成長に対 し楽観的な見方が後退する中、業界では事業再編の動きが見られて いる。

アボットの19日の発表によると、分割は来年の予定で、1社は 処方せん薬の開発・販売に注力し、もう1社はジェネリック(後発 薬)と医療機器、特殊調整粉乳と利益率は低いもののリスクの小さ い商品を手掛けることになる。

マイルス・ホワイト最高経営責任者(CEO)は今回の計画に ついて、現在1社の形を取る中で「過小評価されている」両事業の 価値を高めることにつながるとの見解を示した。

ニューヨークの投資銀行ピーター・J・ソロモンのフレデリッ ク・フランク副会長は、これは投資家が医薬品業界の成長性に疑問 を抱いている状況を踏まえた業界各社の戦略だと指摘。同氏は電話 インタビューに答え、「純粋に医薬品事業を追求することの大きな可 能性と共に、そのリスクの高さが認識されている」と語り、世界の 規制環境が益々複雑化し、医薬品の承認を遅らせていることに言及 した。

世界最大手のファイザーは今年先に、動物向け医薬品部門につ いて、売却もしくはスプンオフ(分離・独立)を図る可能性を表明 していた。

この日のニューヨーク株式市場でアボット株は1.5%高の

53.25 ドルで終了。前日までの2年間の上昇率は1%未満にとどま っていた。

来年末までに完了へ

モルガン・キーガンのアナリスト、ジャン・デービッド・ウォ ルド氏は電話インタビューに対し、この分割計画は「朗報だ」と指 摘。「数年間放置されていたアボット株に、投資家の関心が向かい始 めるだろう。新たな2社はともに、今のように一緒にいるよりも価 値が高まる」との見通しを示した。

医療機器などを手掛ける企業はホワイトCEOが率いてアボッ トの名称を引き継ぎ、もう1社は医薬品部門のリチャード・ゴンザ レス執行副社長が率いる予定で、分割は来年末までに完了する計画 だという。