【クレジット市場】東京電力格付け、野村BPI外れる水準に近づく

東京電力の格付けがもう少し引き 下げられると、日本債券市場の代表的指数から外される水準に達する。 同社の債券相場がさらに下落する状況が現実になりつつある。

格付投資情報センター(R&I)は7日、東京電力の格付けを2 段階引き下げて「BBB」とした。海外の格付け会社はそれ以前に投 機的水準に格下げしている。日本格付研究所(JCR)が現在「A+」 の格付けを「BBB+」以下に引き下げた場合、東京電力は債券運用 の代表的指数とされる「野村BPI」から除外される。

野村証券のボンド・インデックス課長を務める山岸吉輝氏による と、野村BPIの運用成績に連動するいわゆるパッシブ運用のファン ドは最大80兆円に上ると同社は試算している。東京電力が同指数から 除外されれば、こうしたファンドの多くは同社の債券を保有できない とみられる。

BNPパリバ証券の野川久芳ストラクチャードクレジット・スト ラテジストは14日の電話インタビューで、「持てなくなる投資家は自 動的に売らなければならず、持てる人も損失が出るので、追随して売 りが出てくる」と語っている。

日本証券業協会によると、東京電力の2020年償還債(表面利率

1.155%)は同年限の国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)が3 月初めの約10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)から過去最 大の605bpに上昇している。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリ ルリンチの指数によると、世界の公益企業は63bp上昇の172bpと なっている。

緊急特別事業計画

JCRの格付けは、東京電力と原子力損害賠償支援機構が策定す る緊急特別事業計画に基づいて決まると、JCRの松村省三チーフア ナリストが17日の電話インタビューで語った。JCRは東京電力の業 績やその見通しも考慮するという。

機構の嶋田隆事務局長が今月明らかにしたところでは、11月上旬 にまとめる緊急特別事業計画には賠償額の試算や資産売却などの具体 策を盛り込む。

松村氏は「その枠組みが本当にワークするかどうか、確認する必 要がある。格付けを据え置くというのも選択肢に含まれる」と語る。

JCRは5月13日、民間企業としての事業運営能力の低下を理由 に、東京電力の格付けを「AA」から「A+」に引き下げた。同社は 4月1日まで「AAA」だった。

野村証券の魚本敏宏チーフクレジットアナリストは18日の電話イ ンタビューで「JCRにとってBBBに落とすのは重い判断なので、 債務超過の蓋然(がいぜん)性が相当に高まらないとならないだろう」 とした上で、「私は来年には債務超過が視野に入ると思っている」と述 べた。

from Eijiro Ueno and Tsuyoshi Inajima in Tokyo. Editors: Pavel Alpeyev, Beth Thomas

参考画面: 翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先: 東京 山口裕子 Yuko Yamaguchi +81-3-3201-8984 yuyamaguchi@bloomberg.net Editor:Masami Kakuta 記事に関する記者への問い合わせ先: Yusuke Miyazawa in Tokyo at +81-3-3201-2698 or ymiyazawa3@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: Shelley Smith at +852-2977-6623 or ssmith118@bloomberg.net

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