EU:対立解消へ2救済基金統合案、9400億ユーロ規模に-関係者

欧州各国政府は、域内債務危機の 解決策として、一時的措置の欧州金融安定ファシリティー(EFSF) と恒久的な救済枠組みである欧州安定化メカニズム(ESM)の統合 を検討している。協議に詳しい関係者2人が明らかにした。統合すれ ば、基金の規模は最大9400億ユーロ(約99兆5100億円)に増大する。

政治的な最終決断が下されていないとして、匿名を条件に語った 同関係者によると、EFSFの能力拡充案をめぐり欧州中央銀行(E CB)が反対、ドイツとフランスの間で意見が対立したことから、そ の打開策として2つの救済基金を2012年半ば時点で統合する案の検 討が加速した。

危機対策をめぐる行き詰まりで20日の市場では財政基盤の比較 的弱い国の国債や欧州の株式、ユーロが売られたが、2基金統合案は 手詰まり感を解消する一つの方策となる。こうした論争を受けて欧州 連合(EU)は10月23日の首脳会議に続いて26日にも追加会議を開 くと発表した。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのチーフ通貨ストラテジスト、 マーク・チャンドラー氏は電話取材に対し、「漸進主義の方が従来の考 え方に固執するよりましだ」と述べ、「これは漸進主義だ」と語った。

EFSFの規模は4400億ユーロ。このうち、ギリシャへの融資を 含めて約1600億ユーロはすでに利用されたか用途が決まっている。E FSFは2013年半ばに規模5000億ユーロのESMに移管される予定。

関係者の話によると、ESMの発足を2012年半ばに前倒しする方 向で意見がまとまりつつある。