政府、第3次補正の市中増発は1兆円程度の見通し-市場予想より抑制

今年度3次補正予算の編成に伴 う国債の追加発行額約10兆円のうち、機関投資家に入札を通じて販売 する市中発行額が1兆円程度にとどまることが19日、分かった。昨年 度中に借り換え債の前倒し発行を進めたことなどにより、大幅な国債増 発余力が発生したことが要因。複数の政府関係者がブルームバーグ・ニ ュースに明らかにした。

今年度第1次補正後の国債発行総額は約172兆円。うち8割強を 占める市中発行額は144兆9000億円と2年連続で過去最大を更新して いた。2兆円台との市場予想よりも抑制し、需給悪化懸念に配慮した。

東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、「総額2 兆円ならプライマリーディーラー(国債市場特別参加者)の参加者の意 見と大差ない。1.2兆円など、1兆円近くにとどまるなら一定のポジテ ィブサプライズ(驚き)を与える」と話した。

財務省が前週開催したプライマリーディーラー会合の議事要旨に よると、市中発行増額は2兆円台を中心にした予想が出席者の間で多か った。RBS証券の福永顕人チーフ債券ストラテジストは「3次補正を 受けた今年度カレンダーベース(年度で国債入札を通じて発行する)の 国債増発額は2兆円程度となる可能性が高い」と指摘していた。

政府は3次補正で東日本大震災の復興費を確保するため、臨時増 税などを償還財源として復興債11兆円超を発行する方針。さらに政府 系金融機関などの資金調達のため発行する財投債数千億円分を上積みし て発行する。

これに対して、政府は今年度発行予定の借り換え債を昨年度中に 前倒しで発行しており、数兆円規模の発行余力がある。これに出納整理 期間発行の取り止め分の2兆円、第2非価格競争入札の上振れ分2兆円 弱を加えると10兆円近い増発余力が生じる。個人向け国債も数千億円 程度増額する。財務省はプライマリーディーラー会合で、市中発行の増 額を相当程度抑制すると説明していた。

政府は復興債の償還期間を10年間と想定。与野党間の協議で期間 が延長される可能性は残っているが、できるだけ早期の償還を想定し、 増発年限は2年債や5年債のほか1年以下の国庫短期証券(TB)など を軸に検討している。

--取材協力:山中英典 Editor:Joji Mochida, Hidenori Yamanaka

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