債券は反落、20年債入札に向けた売り-欧州対策期待で米債安・株高

債券相場は反落。欧州首脳陣が債 務危機の波及阻止へ向けた対策で合意に達するとの観測が強まり、前 日の米国市場で株高・債券安となった流れを引き継いだ。あす実施の 20年国債入札に向けた売りも相場の重しとなった。

岡三証券の坂東明継シニアエコノミストは「20年債はあすの入札 を控えて地合いが弱い。金利水準の低さから入札に対する警戒感が少 しあるのだろう。もっとも、生命保険各社の今年度下期の運用方針を 見ても、超長期債中心の買い姿勢は変わらないので、実需はあると思 う」と話した。

現物債市場では超長期債が安い。30年物の35回債利回りは前日 比1.5ベーシスポイント(bp)高い1.97%と、9月13日以来の高水準 を付けた。20年物の130回債利回りは1.5bp高い1.755%。三井住友 アセットマネジメント債券運用グループの永見哲シニアファンドマネ ジャーは「あすの20年債に向けた調整で超長期債が重い展開となって いる」と説明した。

長期金利の指標とされる新発10年物の318回債は前日比1bp高 い1.02%で開始。その後は1.015-1.02%の狭い値幅で推移している。

5年物の99回債利回りは1bp高い0.385%と、新発5年債として 7月29日以来の水準で始まった。いったんは横ばいの0.375%に戻し たが、午後に入って0.5bp高い0.38%で取引されている。メリルリン チ日本証券の藤田昇悟チーフ債券ストラテジストは「5年債が割安な のは銀行の需要が落ちているため。きのうの入札も特定の投資家に買 い手が限られていた。中短期債は長期・超長期債に比べてボラティリ ティー(変動率)が高く、利回り水準がもう少し上がってもおかしく ない」と述べた。

あす20年債入札、不安視する見方も

財務省は20日、20年債入札を実施する。前回入札された130回 債利回りは1.7%台半ばで取引されており、表面利率(クーポン)は 据え置きの1.8%か、0.1ポイント低い1.7%が予想されている。発行 額は前回債と同額の1兆1000億円。

新発20年債利回りは9月22日に今年最低の1.675%まで下げた が、その後は1.7%を挟んだレンジで推移。今週に入ると水準を切り 上げ、前日には約1カ月ぶり高水準の1.76%を付けた。

今回の20年入札について、メリルリンチ日本証の藤田氏は「銀行、 生保とも資金は潤沢で分厚い買いが控えているが、もう少し高い利回 りが欲しいところ。20年債は割高な水準で、相場の軟調地合いもあっ て入札では需要に不透明感がある」と指摘した。

一方、三井住友アセットマネジメントの永見氏は「生保などの投 資家が1.75%近辺では一応、買い下がる水準なので、無難な結果にな るのではないか」と予想している。

先物は小反落

東京先物市場で中心限月12月物は小反落。前日比3銭安の142 円15銭で始まり、6銭安まで下落した。直後から買いが増えて5銭高 まで上昇する場面があったが、午後に入って再び値を下げて、結局は 3銭安の142円15銭で引けた。

朝方は前日の米国市場の地合いを引き継いだ。SMBC日興証券 の野地慎シニア債券為替ストラテジストは、「きのうの米国市場で株価 が値を戻し、長期金利が上昇したことを受けて、円債市場は売りが先 行した」と話した。

18日の米国債相場は反落。フランスとドイツが欧州救済基金の規 模を2兆ユーロに拡大することで合意したとの英紙ガーディアンの報 道を受け、米国債は上げを失った。米10年債利回りは前日比2bp高 い2.18%程度。米株式相場は上昇し、S&P500種株価指数は2%高 の1225.38。

--取材協力:船曳三郎 Editors:Hidenori Yamanaka,Masaru Aoki

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