米国債:上昇、10年債利回り低下-救済基金拡大で独仏提案に相違

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米国債相場は上昇。欧州救済基 金の拡大をめぐる独仏の提案に相違が生じていることを受け、米株式 相場が下落。安全資産を求めて国債が買い進まれた。

米30年債は不安定な動き。欧州連合(EU)首脳陣が域内の危機 収束へ向けた解決策の決定に近づいているとの観測が広がり、同年債 価格が下げる場面もあった。米連邦準備制度理事会(FRB)のベー ジュブックは、景気回復の強さに不安を感じる企業が増加していると 指摘した。

RBCキャピタル・マーケッツのトレーダー、ダン・マルホラン ド氏(ニューヨーク在勤)は「今週末の首脳会合を前に、市場は報道 に逐一反応しており、相場は依然として不安定だ」と指摘。「プラス の動きが起こるという期待が高い。米国債は確実に上昇するだろう」 と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後4時31分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)下げて2.16%。一時は最大5bp上昇し ていた。同年債(表面利率2.125%、2021年8月償還)価格は5/32 上げて99 23/32。2年債利回りはほぼ変わらずの0.27%となってい る。

30年債利回りはほぼ変わらずの3.17%。一時3.14%まで下げ た後、3.23%まで上昇する場面も見られた。

独仏の溝

グリーチャーのマネジングディレクター兼金利取引共同責任者、 ラス・サート氏(ニューヨーク在勤)は「米国債は世界の報道に反応 して乱高下を繰り返している。30年債は目下、うっ積した市場心理と 欧州の政策可能性に最も影響されやすい」と指摘した。

30年債と2年債の利回り格差は一時2.96ポイントに拡大し、 今月14日に付けた2.97ポイントに近づいた。

19日にフランクフルトで行なわれた任期満了が近いトリシェ欧 州中央銀行(ECB)総裁を慰労する行事にフランスとドイツの代表 が出席したが、そこでEFSFの機能強化におけるECBの役割をめ ぐって独仏の意見対立が表面化した。これを受けて10年債は朝方の 上げを失った。

バロワン仏財務相は記者団に対し、EFSFの融資力拡大にあた り、ECBとドイツはECBのバランスシート利用に反対しており、 意見対立の溝が深いことを明らかにした。

FRBが19日発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)に よると、9月の消費者支出はわずかな伸びとなり、米経済は緩やかな 拡大を維持した。

住宅着工件数増加

FRBは19日、償還期限が2017年10月から19年8月まで の中期債を48億8000万ドル購入した。借り入れコストを抑制する 取り組みの一環。

米国債相場は朝方、下げていた。米商務省が発表した9月の住宅 着工件数が市場予想を上回ったことが手掛かり。賃貸住宅の需要が高 まり、アパートやコンドミニアムなど集合住宅が伸びた。住宅着工件 数(季節調整済み、年率換算)は前月比15%増加の65万8000戸 だった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中 央値は59万戸だった。

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