10月18日の米国マーケットサマリー:株が上昇、欧州基金報道で

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3759 1.3737 ドル/円 76.85 76.83 ユーロ/円 105.74 105.55

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,577.05 +180.05 +1.6% S&P500種 1,225.38 +24.52 +2.0% ナスダック総合指数 2,657.43 +42.51 +1.6%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .27% +.00 米国債10年物 2.17% +.02 米国債30年物 3.17% +.04

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,652.80 -23.80 -1.42% 原油先物 (ドル/バレル) 88.32 +1.94 +2.25%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では米ドルが豪ドルやカナダ・ドルに 対して下落。株式相場や商品価格の上昇を受け、安全な資産としての 米ドルの需要が弱まった。

日本政府が21日に閣議決定する円高対策の最終案がわかったと、 日本経済新聞電子版が報じたことをきっかけに、円は対ドルで上げを 消した。空洞化対策について数値目標を設け、政府と日銀による専門 組織で進ちょくを管理する枠組みを導入するという。ドイツのメルケ ル首相が欧州連合(EU)首脳会議について、ユーロ防衛のシグナル を送信すると発言すると、ユーロは下げ渋った。

ナショナル・バンク・オブ・カナダの外為担当マネジングディレ クター、ジャック・スピッツ氏は「株式相場が上げに転じ、対カナ ダ・ドルで米ドルはこの日の高値を離れた」と指摘。「市場は対円で ドルを売り持ちしている。経済の不透明感が強いときは円が流動性の 向かう安全な逃避先と引き続きみなされている。日本当局はその流れ の反転を模索している」と語った。

ニューヨーク時間午後1時48分現在、米ドルは豪ドルに対して 前日比0.7%安の1豪ドル=1.0225米ドル。カナダ・ドルに対し ては0.5%安の1米ドル=1.0180カナダ・ドルとなっている。円 は対ドルでほぼ変わらずの1ドル=76円82銭。一時は0.3%上げ る場面もあった。ユーロはドルに対して0.6%下げた後、1.3729 ドルで推移している。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は8月以来の高水準に 上げた。バンク・オブ・アメリカ(BOA)が上昇したほか、フラン スとドイツが欧州救済基金をめぐり合意に達したとの報道が手掛かり だった。

ニューヨーク時間午後4時時点の暫定値では、S&P500種 株価指数は前日比2%高の1225.38。

JPモルガン・ファンズのチーフ市場ストラテジスト、デービ ッド・ケリー氏は「今は弱気な見方を後退させる時期だ」と述べた。 「投資家は将来に前向きになり、景気は何とか切り抜けると認識でき るはずだ。欧州が何らかの対策を講じるとみられている。しかし問題 は、その対策が景気に効果をもたらすかどうかだ」と続けた。

S&P500種は今月、弱気相場入り直前のところで回避した。 企業利益や欧州指導者の金融支援措置への楽観が背景にある。

◎米国債市場

米国債相場は続伸。米生産者物価指数が上昇し、中国の米国債保 有額が365億ドル圧縮されたが、欧州懸念を背景に米国債への逃避 買いが膨らんだ。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは17日、 欧州債務危機による負債拡大でフランスの「AAA(トリプルA)」 格付けが圧力にさらされているとの見解を発表。これを受けて米10 年債利回りは一週間ぶりの低水準を付けた。中国の米国債保有額が大 幅に削減されたが、外国の政府と投資家の米国に対する中長期金融資 産取引額は過去最高を記録した。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレ ーディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は、「米国の 経済データは上向きインフレも強まっているが、引き続き欧州が関心 の的となるだろう」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後1時54分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)下げて2.13%。一時2.08%を付けた。 同年債(表面利率2.125%、2021年8月償還)価格は7/32上昇 し99 30/32。

30年債利回りはほぼ変わらずの3.13%。一時3.05%まで下 げる場面も見られた。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続落。2週間ぶりの大幅安となった。 ドルの上昇で代替資産としての金の需要が後退した。

ドルは主要6通貨のバスケットに対してこの日は一時0.5%高。 格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがフランスの最 上級格付けは圧力にさらされているとの見解を示したことで、欧州の 首脳にとって域内債務危機の解決は困難なものになるとの懸念が広が ったことが背景。中国の7-9月(第3四半期)の国内総生産(GD P)は2009年以来の低い伸びに鈍化した。ドルは先月6%上昇した 一方、金は11%値下がりした。

TEAMファイナンシャル・マネジメント(ペンシルベニア州ハ リソン)のジェームズ・デーリー氏は電話インタビューで、「ドルの 上昇で金が押し下げられている」と指摘。「世界的な景気不安が市場 にのしかかっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比1.4%安の1オンス=1652.80ドルで終了。中心 限月としては4日以来の大幅安となった。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反発。約1カ月ぶりの高値となった。 米銀バンク・オブ・アメリカ(BOA)の決算を好感して米国株が上 昇したことから、経済成長が安定化するとの期待が高まった。

S&P500種株価指数は一時下げていたものの反転。BOAの 7-9月(第3四半期)決算は純損益が黒字に回復した。これより先、 中国経済の成長率が2年ぶりの低い伸びとなったことが示されると 原油は1%下落する場面もあった。

エナジー・セキュリティー・アナリシス(マサチューセッツ州ウ ェークフィールド)のシニアアナリスト、クリス・バーバー氏は、 「原油と株式の相関関係は今年の上期以降著しく高まった」と指摘。 「トレーダーはリスク選好およびリスク回避の戦略を実行している。 良いニュースがある時はリスク志向が強まり、原油や株が上昇する」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物11月限は前 日比1.96ドル(2.27%)高の1バレル=86.34ドルで終了。終 値では先月15日以来の高値となった。一時は85.55ドルまで値下 がりしていた。

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