NY外為:ユーロ上昇-首脳会議を前に危機緩和への期待広がる

ニューヨーク外国為替市場で はユーロがドルに対して上昇。23日の欧州連合(EU)首脳会議で、 各国がソブリン債危機の緩和に向けた措置で合意するとの観測が広が った。

英紙ガーディアンは、ドイツとフランスが欧州救済基金の規模を 2兆ユーロに拡大することで合意したと報道。これを受けユーロは下 げを埋めた。メルケル独首相の報道官はこの報道に対するコメントを 控えた。米ドルは豪ドルやカナダ・ドルに対して下落。株式相場や商 品価格の上昇を受け、安全な資産としての米ドルの需要が弱まった。

テンパス・コンサルティングの資本市場担当シニアバイスプレジ デント、グレッグ・サルバッジオ氏(ワシントン在勤)は「2兆ユー ロの救済基金に向けてフランスとドイツが協力している兆しが見られ れば、株式にもユーロにも強材料であることは確かだ」と指摘。「欧 州は一致協力できていなかったが、今になり実質的に一致協力しつつ あるようだ」と続けた。

ニューヨーク時間午後4時18分現在、ユーロはドルに対し前日 比0.2%高の1ユーロ=1.3758ドル。一時は0.6%高まで上げた。 対円では0.2%上げて105円74銭。円は対ドルでほぼ変わらずの 1ドル=76円86銭。一時は0.3%高まで上昇した。

日本政府が21日に閣議決定する円高対策の最終案がわかったと、 日本経済新聞電子版が報じたことをきっかけに、円は対ドルで上げを 消した。空洞化対策について数値目標を設け、政府と日銀による専門 組織で進ちょくを管理する枠組みを導入するという。

豪ドルが上昇

米ドルは豪ドルに対して1.2%安の1豪ドル=1.0279米ドル。 カナダ・ドルに対しては1%安の1米ドル=1.0136カナダ・ドル。

米株式市場では、S&P500種株価指数が2%高。一時は

0.8%安まで下げる場面もあった。商品24銘柄で構成するS&Pの GSCIトータルリターン指数は0.6%上昇。原油相場の上昇が手掛 かりとなった。

ガーディアンは、23日のEU首脳会議を前にドイツとフランス が欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の規模を現行の4400億 ユーロから拡大させることで合意したと報じた。この報道を材料にユ ーロはドルに対して値上がりした。

欧州の動向次第

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは17日、 フランスの「AAA(トリプルA)」格付けについて、欧州債務危機 に伴う追加的な負担の可能性や債務指標の悪化からの圧力にさらされ ているとの見解を明らかにした。これに反応し、ユーロは一時値下が りする場面があった。

メルケル独首相はこの日、23日の欧州連合(EU)首脳会議が 「重要な一歩」となるものの、ユーロ圏のソブリン債危機を解決する 最後のステップにはならないと述べた。

先物ブローカー、MFグローバル・ホールディングスのアナリス ト、ジェシカ・ホバーセン氏(ニューヨーク在勤)は「すべては欧州 の動向次第といった感じだ」とし、「市場には不透明感や懸念が広が っている」と続けた。

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