今日の国内市況:株式が反落、債券先物は反発-ユーロの上値重い

東京株式相場は反落。欧州債務問 題への楽観的な見方が後退したほか、米国経済の減速懸念もくすぶっ た。為替が円高方向に振れた影響もあり、精密機器や電機など輸出関 連、鉄鋼やガラス・土石製品など素材関連を中心に東証1部33業種は 変わらずの空運を除き、32業種が安い。経営内紛に揺れるオリンパス は一時反発場面もあったが、結局大幅に続落。

TOPIXの終値は前日比10.64ポイント(1.4%)安の751.24、 日経平均株価は同137円69銭(1.6%)安の8741円91銭。

23日のEU(欧州連合)首脳会議で債務問題が解決に向かうとの 期待が高まっていた中で、ドイツのザイベルト首席報道官は17日、メ ルケル独首相が「このパッケージによって何もかもが解決し、月曜に は全てが完了しているという夢物語がまたしても根を張りつつあるが、 その夢の実現は不可能だ」との見解を示した、と述べた。

一方、ニューヨーク連銀が17日に発表した10月の同地区製造業 景況指数はマイナス8.5と、ブルームバーグがまとめたエコノミスト 予想の中央値(マイナス4)を下回った。ゼロ以下は5カ月連続。

また、18日に公表された中国の7-9月(第3四半期)の国内総 生産(GDP)は、前年同期比9.1%増と2009年以来の低い伸びに鈍 化。ブルームバーグがまとめたエコノミスト22人の予想中央値(9.3% 増)も下回った。

欧州改善期待の後退、米景気懸念の再燃で前日の欧米株式は独D AX指数が1.8%安、ダウ工業株30種平均が2.1%安となるなど下落。 為替市場では円が対ユーロ、対ドルで円高方向に振れ、東京時間18 日は対ユーロで105円台後半、前日は107円60銭台で取引される場面 があった。米国株オプションの指数で、投資家の不安心理を示すシカ ゴオプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)も 17日に33.39と10営業日ぶりに上昇。市場参加者のリスク回避姿勢 が再び強まった影響が、きょうの日本株市場にも出た。

海外要因、為替動向が嫌気され、トヨタ自動車やファナック、コ マツ、TDK、キヤノン、ミネベア、東芝、信越化学工業など電機、 輸送用機器、機械、化学といった輸出関連株が下落。TDKやミネベ アなどハードディスク駆動装置(HDD)関連は、タイ洪水被害の影 響で業績下振れへの懸念も強かった。

KDDIやソフトバンクなど情報・通信株も安い。NTTドコモ は18日、11月から同社携帯端末を経由してパソコンなどを無線LA N(域内通信網)接続する場合のデータ定額料の上限を、従来の1万 395円から8190円に引き下げると発表。スマートフォン(多機能携帯) 普及に伴う料金競争に対応するもので、価格競争の激化を懸念する売 り圧力が高まった。

18日の米国市場では、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB) 議長の講演があるほか、決算ではインテル、アップル、ゴールドマン・ サックス・グループなどの発表が予定され、投資家の様子見姿勢は強 かった。東証1部の売買高は概算で11億6971万株、売買代金は8385 億円で前日に続き年初来最低を更新。値上がり銘柄数が217、値下が りは1353。このほか33業種では、卸売や石油・石炭製品など資源関 連、保険や証券・商品先物など金融株も下落率上位に入った。

長期金利は横ばい

債券先物相場は反発。欧州債務問題の早期解決期待の後退から債 券高・株安となった米国市場の流れを引き継ぎ、買いが先行した。午 後には超長期債への売りが重しとなり、下げに転じる場面も見られた が、5年国債入札が好調だったこともあり、取引終盤にかけては買い が強まった。

東京先物市場で中心限月12月物は前日比12銭高の142円29銭で、 取引を開始した直後に142円30銭まで上昇。その後は伸び悩み、午後 に入ると下げに転じ、一時は10銭安まで下げた。もっとも、下落も続 かず、142円15銭前後で一進一退の展開となり、結局1銭高の142円 18銭で引けている。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の318回債利回 りは前日比1ベーシスポイント(bp)低い1.01%で始まり、午前10 時過ぎからは横ばいの1.02%で推移。午後には1.03%まで上昇し、9 月5日以来の水準を付けた。午後3時過ぎから1.02%で推移している。

財務省がこの日実施した5年利付国債(99回債)の入札結果によ ると、最低落札価格は100円11銭となり、事前予想(100円10銭) を上回った。小さければ好調とされるテール(最低と平均価格との差) は2005年9月以来のゼロ銭に縮小。応札倍率は2.72倍と、前回の2.68 倍から上昇した。

20年物の130回債利回りは午後に1.5bp高い1.76%と、新発20 年債としては9月半ば以来の高水準に達し、30年物の35回債利回り は1.5bp高い1.965%と9月13日以来の高水準を付けた。

20日に20年債入札が実施される。前回入札された20年物の130 回債利回りは午後4時現在1.745%付近で取引されており、クーポン は前回債と同じ1.8%か、0.1ポイント低い1.7%が予想されている。 発行額は前回債と同額の1兆1000億円程度。

ドル・円は76円後半

東京外国為替市場では、ユーロがドルと円に対して海外市場で付 けた約1カ月ぶりの高値から水準を切り下げ、上値の重い展開が続い た。欧州債務問題の早期解決への期待感が後退する中、フランス格下 げの可能性が浮上するなど、不透明要因が根強いことから、ユーロの 上値は限定された。

ユーロ・円相場は前日の海外市場で一時1ユーロ=107円68銭と、 9月9日以来のユーロ高値を付けていたが、その後105円37銭まで急 落。東京市場では一時105円94銭まで値を戻したが、同水準を上値に 105円台後半で伸び悩んだ。

ユーロ・ドル相場も、海外市場で9月15日以来の高値1ユーロ=

1.3914ドルを付けたあと、ユーロ売りが活発化。日本時間朝の取引で 一時1.3725ドルまで水準を切り下げている。その後、1.3788ドルま で戻したが、上値は限定的となり、午後の取引にかけて1.37ドル台半 ばから後半を中心に推移した。

一方、ドル・円相場は海外市場で1ドル=77円45銭までドル高・ 円安が進んでいたが、欧米株の下落を背景にリスク回避に伴う円買い が優勢となり、一時は76円60銭と、3営業日ぶりの水準まで円が反 発。東京市場では円の高値が76円79銭、安値が76円88銭と、午前 に形成された値幅9銭のレンジ内での取引に終始した。