債券先物反発、欧州楽観後退で内外株安が支え-5年債入札は順調に

債券先物相場は反発。欧州債務問 題の早期解決期待の後退から債券高・株安となった米国市場の流れを 引き継ぎ、買いが先行した。午後には超長期債への売りが重しとなり、 下げに転じる場面も見られたが、5年国債入札が好調だったこともあ り、取引終盤にかけては買いが強まった。

東京先物市場で中心限月12月物は前日比12銭高の142円29銭で、 取引を開始した直後に142円30銭まで上昇。その後は伸び悩み、午後 に入ると下げに転じ、一時は10銭安まで下げた。もっとも、下落も続 かず、142円15銭前後で一進一退の展開となり、結局1銭高の142円 18銭で引けている。

バークレイズ・キャピタル証券の徳勝礼子シニア債券ストラテジ ストは、「5年債入札は市場予想よりも若干良かった。前日の米国債が 反発し、入札結果がまあまあだったにもかかわらず、債券相場は逆に 軟化した。ただ、先物で142円を割る感じでもない。10年対比では先 物は割安なので押し目買いが入るのではないか」と話した。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の318回債利回 りは前日比1ベーシスポイント(bp)低い1.01%で始まり、午前10 時過ぎからは横ばいの1.02%で推移。午後には1.03%まで上昇し、9 月5日以来の水準を付けた。午後5時前から1bp低い1.01%に下げて いる。

欧州危機長期化懸念で債券高・株安

17日の米国債相場は上昇。欧州のソブリン債危機が長引くとの懸 念から最も安全とされる資産の需要が高まった。ドイツ政府のザイベ ルト首席報道官が、欧州連合(EU)が23日の首脳会議でユーロ圏債 務危機を一気に収束させる「夢」は実現しないとの政府見解を明らか にした。米10年債利回りは前週末比9bp低い2.16%程度。米株式相 場は反落し、S&P500種株価指数は1.9%安の1200.86で終えた。

こうした流れを引き継ぎ、この日の東京市場も債券高・株安の展 開となった。SMBC日興証券の山田聡チーフクオンツアナリストは、 「昨日の米国市場で株安、債券が反発した地合いを引き継いだほか、 新発10年債利回りが昨日1.025%まで上昇したこともあり、押し目買 いが先行している」と話していた。

この日の東京株式相場は反落。TOPIXの終値は前日比10.64 ポイント(1.4%)安の751.24、日経平均株価は同137円69銭(1.6%) 安の8741円91銭で引けている。

5年入札順調、テールゼロ銭に縮小

財務省がこの日実施した5年利付国債(99回債)の入札結果によ ると、最低落札価格は100円11銭となり、事前予想(100円10銭) を上回った。小さければ好調とされるテール(最低と平均価格との差) は2005年9月以来のゼロ銭に縮小。応札倍率は2.72倍と、前回の2.68 倍から上昇した。

トヨタアセットマネジメントの深代潤チーフファンドマネジャー は、「5年国債の入札結果は好調といえるものの、一方で超長期債には 売りが続いたこともあって相場の上値は抑えられた。投資家の多くは 新規資金で積極的に債券残高を積んでいるというより、入れ替え取引 が中心のようだ」と指摘した。

20年物の130回債利回りは午後に1.5bp高い1.76%と、新発20 年債としては9月半ば以来の高水準に達し、30年物の35回債利回り は1.5bp高い1.965%と9月13日以来の高水準を付けた。

深代氏は、「あさっての20年債入札では金利水準が上がってきた こともあって絶対値重視の向きには妙味が増した」とみている。

20日に20年債入札が実施される。前回入札された20年物の130 回債利回りは1.74%付近で取引されており、クーポンは前回債と同じ

1.8%か、0.1ポイント低い1.7%が予想されている。発行額は前回債 と同額の1兆1000億円程度。

--取材協力 赤間信行、池田祐美 Editors:Hidenori Yamanaka,Joji Mochida

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