オリンパス:前社長は調査依頼、会社側「全て適正」-株価は急落

オリンパスでは18日になって、 マイケル・ウッドフォード前社長が解任のポイントとなった英社買収の 顧問料支払いについて、英当局に調査を依頼したことを明らかにした。 一方、会社側は昼過ぎ「全ての買収は適正」と反論、亀裂の深まりを受 け、下げ止まりかけた株価も急落して同日の取引を終了した。

オリンパスは17日夜、投資家向け電話会議を開催。広報担当の北 田津世志氏が18日語ったところでは、会議では森久志副社長がウッド フォード氏への法的措置を「選択肢の1つとして検討する」と発言。森 氏は、解任前日の13日にウッドフォード氏が、菊川剛会長と森氏の解 任を要求したことも認めた。

北田氏によると会社側は電話会議で、ジャイラス買収でオリンパス がファイナンシャルアドバイザー(FA)に支払った顧問料は、300億 円程度だったと説明した。

モルガン・スタンレーMUFG証券の嘉数卓洋アナリストらは終 了後のリポートに、会議では「6.2億ドルと報道されているFAへの報 酬については『その半分以下』と説明」されたと記載した。同リポート は電話会議で会社側がFA報酬について「今後も追加的な開示は行わな いとコメント」した点をとらえ「株式市場の評価を変えるのは難しい」 との認識を示している。

ウッドフォード氏は、ブルームバーグとのインタビューで、 法的 措置がなされれば「喜んで」受けると発言。また、英重大不正捜査局 (SFO)当局者と会い、自身が調査を要請したコンサルティング会社 プライスウォーターハウスクーパース(PwC)報告書などの書類を渡 したことを明らかにした。

会社側の反論後に急落

18日のオリンパス株価終値は前日8.9%安の1417円。解任発表前 の13日終値比では43%もの下げとなった。午前中には同2.3%高の場 面もあったが、午後に日本経済新聞電子版が菊川会長のインタビューを 伝え、同社がウッドフォード氏解任に関する一連の報道へのコメントを 発表すると値を下げ、一時は同18%安まで売り込まれた。

売買金額も、解任発表以降の3営業日連続で国内上場株の首位。 18日は1132億円と、2位のファナックの7.6倍に上る。

日経は菊川氏が、ジャイラス買収の顧問料は「公認会計士や弁護士 の第三者意見を得ており適正だ」と反論したと報じた。会社コメントも 「すべてのM&A(企業の合併・買収)は適正な手続きを経た上で、会 計上も適切に処理し、実施している」と主張、ウッドフォード氏の言動 を伝えた一連の報道は「憶測などに基づく」ものだとした。

オリンパスの第7位株主、ハリス・アソシエーツのデービッド・ヘ ロー最高投資責任者は18日、メールでの取材で「ここまでの経過はポ ジティブではなかった」ため、近く菊川氏と会話したいと語った。

取材協力:Lindsay Fortado、沢和世、安真理子