【個別銘柄】輸出、鉄鋼、オリンパ、KDDI、TDK、大林、特種

きょうの日本株市場で、株価変動 材料のあった銘柄の終値は以下の通り。

輸出関連株:トヨタ自動車(7203)が前日比1.9%安の2579円、 キヤノン(7751)が1.7%安の3410円など。23日の欧州連合(EU) 首脳会議でユーロ圏債務危機を一気に収束させる策を示すことはでき ない、とのドイツ政府報道官の発言を受け、欧州債務問題の早期解決 への期待が後退。また、ニューヨーク連銀が17日に発表した10月の 同地区製造業景況指数はマイナス8.5と、エコノミスト予想中央値(マ イナス4)を下回り、米景気の先行き懸念も再燃した。

中国関連株:コマツ(6301)が2.4%安の1740円、日立建機(6305) が3.4%安の1379円など。18日に発表された中国の7-9月の国内総 生産(GDP)は前年同期比9.1%増と、2009年以来の低い伸びに鈍 化した。欧州債務危機が深刻化する中で、中国経済も勢いを失いつつ あるとの懸念から売りが優勢だった。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト22人の予想中央値は9.3%増。

鉄鋼株:新日本製鉄(5401)が2.7%安の220円、JFEホール ディングス(5411)が3.4%安の1466円など。東京製鉄(5423)は17 日、鋼材の11月契約で、H形鋼を1トン当たり7万4000円と前月か ら5000円引き下げると発表。棒鋼、熱延コイルなどでも価格を引き下 げた。JPモルガン証券の岸本章アナリストは同日付のリポートで、 鋼材価格の値下げ幅がスクラップ価格の下落幅をやや上回り、鋼材マ ージンは12月以降、縮小する可能性が高いと指摘。印象は、国内鉄鋼 業界全体にとってややネガティブ、とした。

日本電気硝子(5214):3.5%安の772円。日電硝のシェア上昇を 受け、米コーニング陣営が値下げによるカウンターアクションを起こ す可能性が出てきたことを主因に、ゴールドマン・サックス証券では 17日付で投資判断を「買い」から「中立」に、目標株価を1090円か ら800円に引き下げた。同証が目標株価を870円から720円に下げた 旭硝子(5201)も4.1%安の731円。

オリンパス(7733):午後に売り圧力が強まり、一時18%安の1281 円と連日で52週安値を更新。終値は8.9%安の1417円で、先週末か らの3営業日で株価は43%下げた。東証1部の売買高、売買代金でと もに首位。マイケル・ウッドフォード前社長の解任を14日朝方に発表 して以降、経営の先行き不透明感、収益への悪影響を懸念した売りが 止まらない。立花証券の平野憲一執行役員は、「経営混乱の広がり、ア ナリストによる格下げ続出などを受け、ファンドのロスカット、投げ 売りが出てきている」と見ていた。

KDDI(9433):4.3%安の55万8000円。NTTドコモ (9437) は18日、11月から同社携帯端末を経由してパソコンなどを無線LA N(域内通信網)接続する場合のデータ定額料の上限を、従来の1万 395円から8190円に引き下げると発表。スマートフォン普及に伴う料 金競争に対応するもので、価格競争の激化を懸念する売りが広がった。 ソフトバンク(9984)も2.9%安の2475円、ドコモも2.3%安の13 万6500円と安い。

ミネベア(6479):3.6%安の268円。タイで発生した洪水被害に より、ロッブリ工場を除く4工場で操業を停止している、と17日に発 表。現地工場ではボールベアリング、HDDスピンドルモーター向け ダイカスト部品などを製造しており、洪水被害による業績への悪影響 を警戒する売りに押された。

TDK(6762):3.4%安の2824円。タイの洪水被害で2工場が 13日から稼働停止している、と18日に発表。両工場で生産している 金属磁石応用製品やHDD用サスペンションなどについては、代替生 産の検討を行っているという。製品供給能力の回復を見極めたいとし て買いが見送られた。

大林組(1802):3.7%安の368円。4-9月期の連結営業利益は 従来予想の90億円を下回り、前年同期比25%減の62億円と一転減益 になる見通しと18日の昼休み時間帯に発表。一部の子会社などで手持 ち工事の進ちょく率が当初計画を下回ったほか、完成基準工事の一部 が下期にずれ込み、売り上げが苦戦した。円高で為替差損も発生した。

安川電機(6506):1.6%安の617円。主力のモーションコントロ ールの受注が減速、円高進行や原材料価格高騰も響き、12年3月期の 連結純利益予想を従来計画の120億円から90億円に25%下方修正す る、と17日に発表。前期比では、増益率が38%に縮小する見込みと なった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、下方修正幅は想 定以上で、ネガティブな印象と指摘した。

トーエネック(1946):3.8%安の410円。12年3月期の連結営業 利益は従来予想の32億円を下回り、前期比19%減の26億円になる見 通しと17日に発表。震災や浜岡原子力発電所の運転停止などに伴い、 電力会社をはじめとした民間事業者の設備投資抑制を受け、完成工事 高が減少するほか、低価格競争の激化も響くという。

特種東海製紙(3708):11%高の175円で、東証1部の上昇率1位。 同社はきょう午前10時30分に、ハイブリッド自動車、電気自動車に 搭載されるリチウムイオン2次電池をターゲットにした耐熱性に優れ、 安価な電池セパレータ(絶縁体)の開発に成功したと発表。12年度末 を目標に生産を開始する予定といい、将来的な収益貢献が見込まれた。

日産車体(7222):3.9%高の723円と8連騰。投資ファンドのエ フィッシモ・キャピタル・マネジメントが、産車体の株式保有比率を 7日時点で19.93%から22.6%に引き上げ、17日時点では保有比率を さらに23.35%まで上げたことが大量保有報告書で明らかになり、一 段の比率積み増しを見込む買いが優勢となった。

アコーディア・ゴルフ(2131):4.4%高の5万7200円。震災後の 自粛ムード緩和でゴルフ場入場者数が回復傾向、さらに新規取得3コ ースの連結化、コスト削減、法人税等負担額の計画比減少などもあり、 12年3月期の連結純利益予想を前期比19%増の97億円と、従来予想 の50億円から94%上振れる見通しと17日に発表。野村証券では17 日付で投資判断「買い」を継続、目標株価を7万3000から7万6500 円に引き上げた。

日本写真印刷(7915):5%安の897円。三菱UFJモルガン・ス タンレー証券は17日、目標株価を1400円から830円に引き下げた。 売上高の減少、事業構造改革を進めている影響から13年3月期までは 3期連続で営業赤字が続くと予想。業況が転換点を迎える中、中期的 業績を考慮する方が妥当とし、目標株価算出方法を従来の株価純資産 倍率(PBR)からDCF法に改めた。

カルビー(2229):2.1%高の3835円。クレディ・スイス証券は 17日、投資判断を新規に「アウトパフォーム」、目標株価を4400円に 設定した。13年3月期の連結営業利益は今期推定比23%増の144億円 と予想、業績安心感から株価の上値余地があるとしている。ペプシコ との提携で、海外本格進出期待が市場で広がっている点にも言及。

富士紡ホールディングス(3104):2.6%高の158円。4-9月期 の連結営業利益は前年同期比17%増の22億円程度になるもよう、と 18日付の日本経済新聞朝刊が報道。主力の研磨材事業が液晶ガラス向 けに好調、繊維事業でも機能性の衣料素材などが伸び、従来予想の19 億円を上回るという。

山洋電気(6516):5.9%安の464円。三菱UFJモルガン・スタ ンレー証券は17日、目標株価を830円から660円に引き下げた。設備 投資需要の減速でサーボシステムの売り上げ想定を減額、マグネット など原料価格上昇で利益率が低下するとし、12年3月期の連結営業利 益予想を従来の66億円から前期比12%減の50億円に見直した。会社 側計画は55億円。ただ同証では、太陽光発電用パワーシステムの成長 性などは評価し、投資判断は「アウトパフォーム」を継続。

リベレステ(8887):12%安の8万5000円。新株式発行や自己株 式の処分、株式売り出しなどで手取概算額9億8700万円を調達する、 と17日に発表。調達資金は開発用土地の購入に充当予定。発行済み株 式総数は最大18%増えるため、1株価値の希薄化が嫌気された。

ホッコク(2906):2.7%高の75円。有機栽培技術の研究を行って いるジャパンバイオファーム(本社:長野県伊那市)と、有機野菜を 活用したメニュー、食材の開発で業務提携すると17日に発表。事業へ の今後の好影響を見込む買いが膨らんだ。

--取材協力:渡辺美慧  Editors:Shintaro Inkyo

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