マネー流出でユーロの反発に黄信号、各国中銀は円やポンドを選好

ユーロは1月以来の安値から回復 しつつあるが、その先行きには黄信号が点灯している。UBSやモル ガン・スタンレーなどはユーロからのマネー流出が見られると指摘す る。

スイスのUBSによれば、外国人投資家は過去5週間、欧州株を 売り越している。モルガン・スタンレーのデータも投資家が9月以降、 ユーロに対して弱気なポジションを取っていることを示す。国際通貨 基金(IMF)の統計では、各国中銀によるユーロへの資産配分は2009 年のピーク時以降、減少傾向が見られるという。

メルケル独首相とサルコジ仏大統領は11月3日からの20カ国・ 地域(G20)首脳会議を期限に欧州ソブリン債危機の解決策を見つけ ることを目指しており、国際的な支援は頼みの綱だ。ブルームバーグ の相関加重通貨指数でみると、ユーロは9つの先進国通貨に対して9 月12日に付けた安値から2.8%上昇しているが、5月に付けた年初来 高値を依然として3.7%余り下回っている。

世界最大のカストディアン銀行として約26兆ドルを管理してい るバンク・オブ・ニューヨーク(BNY)メロンの外為担当マネジン グディレクター、サマルジット・シャンカー氏(ボストン在勤)は11 日のインタビューで、「大口のファンドなどが戦略的な理由からエクス ポージャーを縮小している」と述べ、「欧州以外の債券投資家が手じま いして欧州から引き揚げている」と指摘した。

同行のデータによれば、ギリシャの10年債利回りが20%を超え る中で、欧州の高債務国の国債市場から投資家が今年引き揚げた資金 は昨年の平均の約2倍に上っている。バークレイズやシティグループ によると、各国の中央銀行はユーロや米ドルの代わりに円やポンド、 オーストラリア・ドル、カナダ・ドルに外貨準備をシフトしている。

ユーロは先週、対ドルで3.8%高の1ユーロ=1.3882ドルに上昇。 対円では4.4%高の1ユーロ=107円20銭を付けた。ブルームバーグ が調査したアナリスト約30人の予想中央値では、ユーロは年末までに

1.35ドルに下落し、対円では104円に値下がりすると見込まれている。 UBSは1.20ドルへの下落を予想している。

モルガン・スタンレーの外為ストラテジスト、カルビン・チェ氏 は14日のインタビューでユーロについて、「弱気相場における反発局 面のさなかにある」と指摘。12年1-3月(第1四半期)には1.25 ドルに下落すると予想した。

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