オリンパス株が09年5月来安値に、前社長解任で投資判断下げ相次ぐ

内視鏡、デジタルカメラメーカー のオリンパス株が大幅続落。英国人前社長の突然の解任を受け、会社 側の説明責任が不十分などとし、アナリストらの間で投資判断を引き 下げる動きが相次いでいる。経営の先行き不透明感、収益への悪影響 を懸念した売りがこの日も止まらない。

きょうの株価は売り気配で始まった後、売買成立後は一時前週末 比24%安の1561円と2009年5月1日以来の安値水準まで下げを広げ た。マイケル・シー・ウッドフォード氏に対する代表取締役・社長執 行役員の解職を決議した、と14日朝方に発表したことが嫌気され、14 日の取引でも一時18%安まであった。きょうの日中下落率は、ブルー ムバーグ・データによれば、少なくとも1974年9月以降で最大。

ブルームバーグ・データによると、前社長解任受け、ゴールドマ ン・サックス証券、ドイツ証券、JPモルガン証券、シティグループ 証券、大和証券キャピタル・マーケッツ、野村証券などが投資判断を 中立に引き下げた。

投資判断を「買い」から「中立」に下げたゴールドマン・サック ス証券の播俊也アナリストは、オリンパスの取締役会はウッドフォー ド氏の4月1日付の最高執行責任者(COO)就任以降の業績を高く 評価し、10月1日に最高経営責任者(CEO)に指名した矢先の出来 事だけに、「市場にとって大きなサプライズ」と15日付の投資家向け リポートで指摘。播氏は、CEOに復帰する菊川剛会長は記者会見の 席上、「コスト削減は継続する」と述べたが、同会長のトラックレコー ドを考えると、「市場が今回の発言を額面通りに受け止める可能性は低 い」との見方を示した。

コスト削減やM&A(合併・買収)の規律厳格化の不透明感が増 したとし、ゴールドマン証ではオリンパスの来期以降の業績予想を下 方修正。2013年3月期、14年3月期の同証予想EPS(1株当たり純 利益)を103.1 円、164.1円から60.7 円、155.2円に見直した。

JPモルガン証券の森山久史アナリストも14日付で、判断を「オ ーバーウエート」から「ニュートラル」に、目標株価を4000円から 2500円に下げた。内視鏡新製品は12年中にも投入されると予想、中 期的な収益拡大見通しを変更する必要はないが、一方でウッドフォー ド氏が掲げていたコストカット20による中期的なコスト削減効果、デ ジタルカメラ事業の収益見通しも、ミラーレスカメラ市場での競争要 因も含め再考する必要があると判断、業績予想を修正したという。

同証では、11年度の連結営業利益予想は前期比41%増の500億円 と従来通りで据え置いたが、12年度はこれまでの700億円から600億 円に減額。為替前提の見直しで30億円、コストカットで30億円、デ ジカメで40億円のそれぞれマイナスを見込んだ。

08年の英社買収

一方、08年の英医療機器会社ジャイラス買収で支払った顧問料に 関し十分な調査を進めるべき、とする報告書をウッドフォード前社長 の要請により、外部の監査事務所がまとめていたことが分かった。当 時のオリンパスのリスク管理や手続きのあり方が金融・検察当局の調 査を招く可能性があるため、としている。ブルームバーグが16日、こ の文書を入手した。

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