タイ:約50年で最悪の洪水、バンコクは被害免れる~一部で状況改善

(5段落目以降を追加して更新します)

【記者:Supunnabul Suwannakij】

10月17日(ブルームバーグ):タイを襲っている約50年で最悪 の洪水では、バンコク北部の県で水位が低下したため、首都への深刻 な洪水被害は免れた。

同国政府のまとめによると、3カ月に及ぶ洪水で300人近くが死 亡、10万人余りが勤務する930の工場が冠水した。政府によると、米 国など各国は、深刻なリスクに見舞われている10県の支援で、機器や 人手、資金の提供を約束している。

インラック首相は16日にバンコクで、「状況は沈静化している」 とし、対策を強化したことで首都が洪水になることはないとあらため て表明する意向を明らかにするとともに、「全般的な状況は一部の地域 で改善してきている」と述べた。

タイ中銀は先週、洪水被害は1200億バーツ(約3000億円)に達す る可能性があるとの試算を示した。タイ中銀のプラサーン総裁は14 日、洪水による経済被害により、今年の経済成長見通しを引き下げざ るを得なくなろうと述べた。同中銀は19日に政策決定会合を開き、過 去7回連続で引き上げてきた政策金利を据え置くかどうかを決定する。 工業省によると、洪水で計930の工場が被害を受けた。

災害予防当局の16日の発表によると、この3カ月に77県のうち 61県がモンスーンの降雨と洪水の被害に見舞われ、少なくとも297人 が死亡、880万人余りが被害を被った。洪水は26県で続いている。

アユタヤ県は最も被害が大きく、先週はタイの半導体関連企業ハ ナ・マイクロエレクトロニクスやホンダやニコンなど日本企業の工場 が集積する工業団地が冠水した。ホンダは先週時点で、タイの2工場 を少なくとも21日まで生産休止にすると説明していた。

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