【ECB要人発言録】債務危機、システム全体に波及-トリシェ総裁

10月10日から16日までの欧州中 央銀行(ECB)要人らの主な発言は次の通り(記事全文は発言者の 氏名をクリックしてください)。

<10月16日> ノワイエ・フランス中銀総裁(仏放送局TV5モンドの番組で発言): 欧州各国政府は来年、家計と企業の信頼感を回復させることによって 成長を押し上げることが可能。本格的なリセッション(景気後退)入 りの公算は小さいものの、成長は減速している。

<10月15日> シュタルク理事(オランダ紙NRCハンデルスブラットとのインタビ ュー):民間部門の一部のコスト負担を容認するという議論が状況を悪 化させたばかりでなく、さらなる不確実性をもたらし、各国政府にと って銀行が関与しない場合よりも高くついた。

リイカネン・フィンランド中銀総裁(フィンランド議会で):成長見通 しに関する不確実性は高く、経済活動が大幅に弱まる可能性を排除で きない。

<10月14日> トリシェ総裁(英紙FTとのインタビューで):ECBがユーロ圏諸国 に対する最後の貸し手となることはなく、最終的な支えを提供するの は、もちろん各国政府だ。各国政府が責任を免れるような措置はどれ も失敗を招くだろう。

トリシェ総裁(ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで):政 府やその他の機関に現状を伝えることは金融当局の義務だが、適切な 決定を下すことは彼らの判断に委ねられている。その任務がいかに難 しいものであるか、十分認識している。

<10月13日> マクチ・スロバキア中銀総裁(ブラチスラバで記者団に対し):マイナ ス成長の可能性を排除することはできない。ただ、現時点では下振れ リスクが現実のものとならない限り、域内総生産(GDP)がマイナ ス成長に陥るとは見込んでいない。域内の銀行の資本強化が必要とな った場合はまず市場に頼るべきであり、その後は政府だ。ECBの責 務ではない。

リイカネン・フィンランド中銀総裁(ロイター通信に対し):銀行が必 要な資本を調達できない場合は各国政府は支える準備をしなければな らない。支払い能力のない銀行は再編される必要がある。

ゴンサレスパラモ理事(クアラルンプールで講演):危機時に拡大され たECBの仲介機能が財務当局や市場参加者によって乱用されること のないよう、われわれは引き続き警戒する必要がある。財務当局者ら は自らの責務を厳格に果たしていくことが依然極めて重要だ。

<10月11日> トリシェ総裁(ブリュッセルの欧州議会で証言):危機はシステム全体 の次元に達した。ソブリン債への圧力は経済の小規模な国から一部の 大きな国に及んだ。システム全体の危機であり、断固とした対応が必 要だ。

<10月11日> コンスタンシオ副総裁(ミラノでの講演):4400億ユーロのEFSF を高債務国が発行する新発債の保証の一部に用いるべきだ。これによ り、ユーロ圏諸国への債務危機の拡大を阻止するために利用できる額 を増やすことができる。

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