欧州危機収束へヤマ場、サミットまで1週間-G20が波及リスク指摘

欧州が互いの見解の相違を乗り 越えて債務危機収束に向けた戦略を打ち出せなければ世界経済は危機 にさらされると20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁らが 警鐘を鳴らすなか、欧州連合(EU)首脳会議(サミット)まで1週 間となった。

G20は15日に閉幕した財務相・中央銀行総裁会議で、ギリシャ のデフォルト(債務不履行)回避や銀行支援、危機波及阻止を図る欧 州案の一部を支持。23日にブリュッセルで開かれるEUサミットまで に危機対応案をまとめるよう求めた。

カナダのフレアティ財務相はG20財務相会議後に、「欧州が自ら 設定した目標を達成できない場合、リセッション(景気後退)のリス クは劇的に大きくなるだろう」と述べた。

欧州が危機対応策で一致を目指す上で障害となっているのは、ギ リシャ債務削減率引き上げへの銀行の反対のほか、救済基金である欧 州金融安定ファシリティー(EFSF)の機能拡充や金融機関の資本 増強の具体的な進め方で各国の意見が食い違っていることなどだ。ギ リシャ議会では今週中にも新たな財政措置の採決が行われる見通しだ が、接戦が予想されている。パパンドレウ首相は海外からの追加支援 に向け承認を得る必要がある。

米モルガン・スタンレーのチーフエコノミスト、ヨアヒム・フェ ルズ氏(ロンドン在勤)は16日の顧客向けリポートで、EUサミッ トは「良い意味で歴史的瞬間になる可能性がある」としながらも「マ イナスの触媒になる恐れも同時にある」と指摘した。