米国債(14日):下落、週間ベースで4月来最長の連続安

米国債相場は下落。10年債 と30年債は週間ベースでも下げ、ここ6カ月余りで最長の連続安 となった。欧州の債務危機が解決に向かうとの期待が高まり、安全 逃避先としての国債需要が損なわれた。

10年債利回りは一時6週間ぶり高水準に迫った。米小売売上 高は予想以上の伸びを示したことから、米国がリセッション(景気 後退)に向かっているとの懸念は緩和した。パリでは20カ国・地 域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が14-15日の日程で始まっ た。欧州債務問題の解決策の一つとして、国際通貨基金(IMF) の融資能力拡大で当局者は合意するとみられている。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債ト レーディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は、「欧 州はようやく、行動にまとまりがでてきたようだ」と述べ、「不安 主導で取引されていた米国債市場には、これでかなりの安心がもた らされた。米国の経済統計は比較的良好な内容だ。米経済の二番底 入りの見方は遠のきつつある」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク 時間午後4時34分現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上げて2.25%。一時は2.26%まで上 昇した。12日には2.27%と、9月1日以来の高水準をつけた。10 年債利回りは週間ベースで17bp上昇。同年債価格(表面利率

2.125%、償還期限2021年8月)は19/32下げて99 7/8。

30年債利回りは9bp上げて3.24%。12日には3週間ぶり 高水準となる3.25%をつけた。週間ベースでは22bp上昇した。

10年債、30年債は3週連続安

10年債、30年債いずれも3週連続安。10年債は4月8日に 終了した週以降で最長の連続安。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのデータによると、米 国債の投資は今月に入って、0.9%のマイナス。

モルガン・スタンレーの米金利戦略責任者、ジェームズ・キャ ロン氏は、「利回り上昇は買いの好機と見ている」と述べ、「投資 家が成長率とインフレ期待の見通しに重大な上方修正を加え始めな ければ、米10年債利回りの予想レンジの上限は2.56%だと考えて いる」と続けた。

米商務省が発表した9月の小売売上高(速報値)は、季 節調整済みで前月比1.1%増加と、ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト予想の中央値(0.7%増)を上回った。同統計 発表後、米国債は下げ幅を拡大した。

一方、10月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報 値)は57.5と、前月の59.4から低下した。

ブレークイーブンレートが拡大

消費者物価の予測値を示す10年債と同年限のインフレ連動債 (TIPS)との利回り格差(ブレークイーブンレート)は、1.99 ポイントと、9月8日以来の高水準に上昇した。

30年債と5年債の利回り格差は2.1ポイント。年初からの平 均値は2.5ポイント、過去5年間では1.6ポイントとなっている。

この日の2年債利回りは1bp下げて0.27%だった。

米財務省が発表した2011年度(9月末で終了)の米財政赤 字は1兆3000億ドルと、過去2番目に高い水準だった。財政赤字 の1兆ドル超はこれで3年連続となった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE