10月14日の米国マーケットサマリー:ユーロが上昇、G20期待で

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3883 1.3777 ドル/円 77.23 76.90 ユーロ/円 107.21 105.95

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,644.49 +166.36 +1.4% S&P500種 1,224.58 +20.92 +1.7% ナスダック総合指数 2,667.85 +47.61 +1.8%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .26% -.02 米国債10年物 2.24% +.06 米国債30年物 3.23% +.08

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,683.00 +14.50 +.87% 原油先物 (ドル/バレル) 87.35 +3.12 +3.70%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロがドルに対して上昇。週間 ベースでは1月以来の上げ幅となった。欧州の債務問題の対応策を協 議するため20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議がこの 日から開催され、危機が収束に向かうとの期待が広がった。

円は対ドルで下落。日本当局が円高抑制へ向けた措置を取るとの 観測が強まった。主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所 (ICE)のドル・インデックスは4週間ぶりの水準に下げた。この 日発表された米小売売上高が前月比で増加したことを受けて、株式相 場が上昇。資金逃避先としての安全資産の需要が後退した。ユーロは ドルに対して上昇した。ガイトナー米財務長官が、欧州は危機解決へ 向けて「明らかに前進している」と発言したことが好感された。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替ストラテジスト、マー ク・マコーミック氏(ニューヨーク在勤)は、「米経済指標の改善に 加え、少なくとも話し合いの上では欧州の当局者が正しい方向へ進ん でいるという進展が重なった」と指摘。「2週間前はメルトダウンが 市場に織り込まれていたが、今は高利回り通貨の多くがショートカバ ーで上げている」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時01分現在、ユーロは対ドルで0.7% 上げて1ユーロ=1.3876ドル。週間では3.7%上げ、1月14日終 了週以来の大幅高となった。ユーロは7-9月(第3四半期)に

7.7%下落し、2010年6月以来の下げ幅となった。円に対してはこ の日1.2%上げて1ユーロ=107円19銭。一時107円45銭と、9 月9日以来の高値を付けた。円は対ドルで0.5%安の1ドル=77円 25銭となっている。ダウ・ジョーンズ通信は日本政府が早ければ来 週にも新たな円高対策を発表すると報じた。

◎米国株式市場

米株式相場は反発。小売売上高がエコノミスト予想を上回ったこ とを手掛かりに買いが入った。この日から始まった20カ国・地域(G 20)財務相・中央銀行総裁会議は欧州債務危機について協議する。S &P500種株価指数は週間では2009年7月以来の大幅高となった。

ニューヨーク時間午後4時時点の暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比1.7%高の1224.61。2カ月ぶりの高値を付けた。 ダウ工業株30種平均は年初からの下げを埋めた。

ハイマーク・キャピタル・マネジメントのデービッド・ゲーツ最 高投資責任者(CIO、サンフランシスコ在勤)は電子メールで「成 長の抑制要因が弱まり、景気は再び拡大しているようだ」と指摘した。

S&P500種は週間で6%高となり、終値ベースで8月3日以来 の高値となった。欧州が債務危機を沈静化させるとの観測が背景にあ る。

◎米国債市場

米国債相場は下落。10年債と30年債は週間ベースでも下げ、 ここ6カ月余りで最長の連続安となった。欧州の債務危機が解決に向 かうとの期待が高まり、安全逃避先としての国債需要が損なわれた。

10年債利回りは一時6週間ぶり高水準に迫った。米小売売上高 は予想以上の伸びを示したことから、米国がリセッション(景気後退) に向かっているとの懸念は緩和した。パリでは20カ国・地域(G20) 財務相・中央銀行総裁会議が14-15日の日程で始まった。欧州債務 問題の解決策の一つとして、国際通貨基金(IMF)の融資能力拡大 で当局者は合意するとみられている。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債ト レーディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は、「欧州 はようやく、行動にまとまりがでてきたようだ」と述べ、「不安主導 で取引されていた米国債市場には、これでかなりの安心がもたらされ た。米国の経済統計は比較的良好な内容だ。米経済の二番底入りの見 方は遠のきつつある」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後2時51分現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上げて2.22%。一時は2.26%まで上昇 した。12日には2.27%と、9月1日以来の高水準をつけた。10年 債利回りは週間ベースで14bp上昇。同年債価格(表面利率

2.125%、償還期限2021年8月)は10/32下げて99 5/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反発。週間でも上昇し、9月初め以来 の大幅高となった。宝飾品やコイン向けの需要増加が背景。商品や株 価が上昇したことも手掛かりになった。

商品相場は週間ベースで昨年12月以来の大幅高、世界の株価は 7月以来最大の上昇となる見通し。この日は20カ国・地域(G20) 財務相・中央銀行総裁会議が始まった。協議では欧州債務危機への対 応が焦点となる。米小売売上高はアナリスト予想を上回った。インド では婚礼シーズンと今月の宗教的行事を前に金の需要が拡大する可能 性がある。同国は世界最大の金消費国。

ザブリオンデスク・ドット・コムのアナリスト、ジェームズ・ム ーア氏(ロンドン在勤)はリポートで、「かなりの現物需要と投資目 的の買いに金は支えられている」と指摘。「ファンドの撤退や投機的 なロング(買い持ち)の解消を経て、一段高への環境が整った」と述 べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比0.9%高の1オンス=1683ドルで終了。週間では

2.9%の値上がり。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は3週間ぶりの高値に上昇した。20 カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議がパリで始まり、欧州 債務危機の解決策を協議するとみられることや、米小売売上高が増加 したことが背景。

国際通貨基金(IMF)は危機の食い止めに向け融資能力を拡大 する可能性があると、G20とIMFの当局者が明らかにした。米商 務省がこの日発表した小売売上高は前月比1.1%増加した。ロンド ンの北海ブレントは米指標であるウェスト・テキサス・インターミデ ィエート(WTI)原油に対して過去最大のプレミアム(上乗せ価格) で取引されている。

ソシエテ・ジェネラルの石油市場リサーチ責任者のマイケル・ウ ィトナー氏は、「債務危機は収束にはほど遠いが、前進しているよう には見受けられる、それは原油にとって強材料だ」と指摘。「経済統計 は、特に米国で最近改善した。ネガティブというより、今は強弱入り 混じりだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物11月限は前 日比2.57ドル(3.05%)高の1バレル=86.80ドルで終了。終 値では先月20日以来の高値となった。週間では4.6%上昇、年初 からは5%の値下がり。

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