S&Pの米国債格下げは「間違い」-カナダのDRBS会長

米連邦政府の増税余地を考慮すれ ば、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が政治 的理由で米国を最上級の「AAA」から格下げしたのは間違いだと、 カナダの格付け会社DBRSのウォルター・シュローダー会長は指摘 した。

DBRSを1976年に設立した同会長は12日のモントリオールで の投資家向け説明会で、「米国の格下げは間違いだった。米国の格付け 会社は政治的になっており、火遊びをしている。カナダの税金は重い が、米国はそうではない」と述べた。

S&Pが8月5日に史上初の米国債格下げに踏み切ったことで、 金融市場は混乱。最上級格付けを失った米国債の値下がりにはつなが らず、米国債と米ドルが買われ7-9月(第3四半期)に世界で最も パフォーマンスの良い資産となった。

シュローダー会長は、米国が付加価値税(VAT)導入で財政赤 字の大半を解消することが可能だと説明。西欧では一般的にVATの 税率が10%を超え、ドイツでは19%に達する一方で、米国の売上税の 税率は州によって異なるものの約4-5%にとどまっているという。 カナダで最も人口の多い州であるオンタリオのVATの税率は13%。

トロントに本社を置くDBRSは9月8日、米国に最上級の「A AA」を付与。基軸通貨としての米ドルの利点も指摘した。同会長は S&Pの格下げに追随するつもりはないと言明した。