オリンパス:初の外国人社長を半年で解職、「独断専横」-株価急落

オリンパスは14日、初の外国人社長 として4月に就任したばかりのマイケル・ウッドフォード社長を解任し 取締役に降格させた。「独断専横」で経営を進めたなどとしており、社 長職は菊川剛会長が兼任する。トップの突然の解任で株価も急落してい る。

発表資料によるとウッドフォード氏が「他の経営陣との間で経営の 方向性・手法に関して大きなかい離」を生じさせたことで、経営計画の 達成が困難になった。このため14日の取締役会で、本人を除く役員全員 が一致して解職を決定した、という。

英国人のウッドフォード氏は、オリンパスが主力とする医療事業で 30 年の経験を持つ。新興市場強化などグローバル事業を進める狙いで 今年4月に、10年ぶりのトップ交代として社長に昇格していた。

オリンパス株価は解任発表の直後に売り込まれた後も低迷を続け、 前日比18%安まで急落、ブルームバーグ・データによると少なくとも 1974年以降で最大の下落率を記録した。午後2時54分現在は同430円 (17.3%)安の2052円。同時刻での売買代金も735億円と、2位のソ フトバンクの212億円を大きく引き離して、上場株式で首位。

JPモルガン証券の森山久史アナリストは14日付の投資家あてメモ で「第一印象はネガティブと見ざるを得ない」とコメント。マッコーリ ーの後藤幸博アナリストは、コスト削減などで明快な数字を示し海外投 資家からの期待も高かったウッドフォード氏解任で、オリンパスの経営 先行き不安が一気に強まったと指摘した。

「壁を打破できず」

東証で14日会見した菊川会長は、ウッドフォード氏が「独断専横」 の経営を進めたため、社長在任が続けば「ステークホルダー(利害関係 者)に迷惑」が掛かると考え決断した、と説明。「組織の長を通さず、 社員に直接指示を出した」などの問題点を挙げた。

菊川氏は、ウッドフォード氏が「日本滞在日数も短く、コミュニケ ーションなどさまざまな壁を打破できなかった」とも語った。

会見に同席した森久志副社長はウッドフォード氏について「コスト 削減のポイントが少しずれてきていた。オリンパスは技術に付加価値が あり、その部分の見直しは慎重に進めなくてはならない」と述べた。同 社が今年5月に発表した経営方針では、2015年3月期までに年間300億 円のコスト削減を行う、としていた。

菊川会長によると、解任を決めた取締役会では、ウッドフォード氏 からコメントはなかった。同社広報担当の田中成省氏はブルームバーグ の電話取材に、ウッドフォード氏へのインタビュー依頼を「会社として 受けられない」と述べた。現在の所在に関してもコメントを控えた。

--取材協力 東京 安真理子 Editor:Eijiro Ueno, Joji Mochida, Yoshinori Eki, Junko Hayashi

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Seisho Tanaka

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