ギリシャ債の投資家、最大6割の損失に備える-クレジット市場

欧州首脳がギリシャの債務負担 を減らす対処法をまとめようとする中で、同国債の保有者は、投資額 の最大6割の損失に備えている。

BNP・IPで約7420億ドル(約57兆円)相当の運用に携わる エミエル・ファンデン・ハイリゲンベルク氏(ロンドン在勤)は「ギ リシャを持続可能な状態にするには、より規模の大きい債務再編が必 要だという結論に誰もが達しつつある」と指摘。「債務残高が減少し なければ問題はますます大きくなり、ギリシャは次から次に救済策が 必要になるだろう」と述べた。

ギリシャ10年債は13日午後5時(日本時間同11時)時点で利 回りが23.97%、価格は額面の37.41%。ドイツ債に対する利回り上 乗せ幅(スプレッド)は2186bp。これに対し、ポルトガル10年債 利回りは11.59%、イタリア債は5.82%だ。

欧州首脳は、約2年前にギリシャで始まった危機を封じ込める取 り組みを強化している。危機はアイルランドからイタリアまでさまざ まな国の借り入れコストを押し上げ、仏・ベルギー系の金融機関デク シア破綻の引き金となった。欧州連合(EU)の欧州委員会のバロー ゾ委員長は2日前、欧州銀行の財務基盤を補強し、「先手を打つ」た めに協調的なアプローチが必要だと指摘した。

事情に詳しい関係者3人が匿名を条件に13日語ったところによ ると、ドイツの銀行はギリシャ債保有に関して最大60%の損失に備え ている。損失が7月の合意で示唆された21%を上回ることに債権者が 難色を示し、その結果、ギリシャが債務を返済できなくなり、格下げ やクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)決済などの連鎖反応 がユーロ市場全体に広がることがリスクとなっている。