スロバキア、EFSF拡充案を批准-ユーロ圏の承認手続きが完了

スロバキアでは欧州の救済基金 の拡充案を議会が2回目の採決で可決し、同案が批准された。ユーロ 圏の17カ国全てで、先の合意内容の承認手続きが完了した。

議会は13日、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)拡充案 を賛成114、反対30で可決した。棄権は3人。同案は11日に否決 されていた。

暫定的な救済基金であるEFSFの拡充は、債務危機の封じ込め に不可欠なものと位置づけられている。欧州連合(EU)の欧州委員 会のバローゾ委員長は12日に、危機に見舞われた域内銀行の資本強 化とギリシャ融資第6弾の実行に加え、恒久的な救済枠組みとなる欧 州安定化メカニズム(ESM)の発足前倒しも呼び掛けた。

コメルツ銀行の新興市場調査責任者、ミヒャエル・ガンスケ氏 (ロンドン在勤)はスロバキアでの展開について「リスクを浮き彫り にするものだ。1国ではなく17カ国の意思決定が必要で、スロバキ アのような小国が困難を生じさせることが可能だ」と語った。

政治不安

4400億ユーロ(約46兆6000億円)規模のEFSFは今回の拡 充によって、国債の購入と銀行への支援、政府への与信枠提供が可能 になる。

ラディツォバー首相がEFSF機能拡充案を内閣信任案と結び付 けたため、フィツォ前首相率いる野党「スメル」は1回目の投票では 賛成に回らなかった。

ミクロシュ財務相は再採決後、「代償は大きかったが、スロバキ アが最終的に約束を果たし、ユーロ圏の危機を食い止めるための手段 を阻止しなかったことをうれしく思う」と語った。

ドイツとフランスの首脳は9日の会談後、銀行の資本増強とギリ シャ救済、欧州の経済ガバナンス強化の包括案をまとめると約束した。 メルケル独首相はサルコジ仏大統領との会談後に、銀行の資本を十分 なものにするために欧州当局は「必要なあらゆる行動を取る」と明言 した。

大和キャピタル・マーケッツのロンドン在勤アナリスト、エミリ ー・ニコル氏は、スロバキアの投票とバローゾ委員長の提案はユーロ 圏の政治家が10日後のサミットでやっと本気を見せることへの期待 を高めたかもしれないが、バローゾ委員長に提案は「裸の王様」の話 の「王様の新しい服ほどではないにしろ、よく見ると薄っぺらだ」と リポートで指摘している。