観光ブームに沸く「神々の島」バリ-テロから9年、渋滞など弊害も

スウェーデン人のディスクジョッ キー、ファディ・アルツルク氏は2002年にバリ島で起きたナイトクラ ブ爆破事件で逃げ出した観光客約5万2000人のうちの一人だった。イ ンドネシア史上最大のテロでは、202人の死者が出た。

アルツルク氏(31)は1年後にバリに戻った。テロで破壊された2 つのナイトクラブのうちの1つで出演するはずだったが、土壇場で変更 があり難を逃れた。「爆破事件があった時は、これで終わりだ、観光客 は戻ってこないとみんな思った」という。爆破テロから9周年を迎え 「バリのビジネスはかつてないほど盛り上がっている。投資一色だ」。

現在、コンドミニアム事業を運営しているアルツルク氏は、インド ネシアで「神々の島」と呼ばれるバリの建設・投資ブームの恩恵を受け ている一人だ。棚田、寺院、サーフィン向けの砂浜を擁するバリ島はイ ンドネシア首位の観光地の地位を40年以上にわたって保っている。

バリはその人気の故に苦しんでもいる。オーストラリア人を中心に 過去最高の250万人の観光客が押し掛ける。豪ドルは対ルピアで13年 ぶりの高値に近い水準。住民やホテル従業員によると、渋滞する道路、 ごみだらけの砂浜、水不足などの弊害が出ている。

インドネシア政府は観光地域を拡大するため、13億ドル(約1000 億円)規模の鉄道敷設や第2の空港建設を計画している。ウブドの芸術 センター近くの地区長は、建設ブームが観光の目玉である文化の破壊に つながることを懸念している。

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