今日の国内市況:株反落・債券横ばい、ユーロ反発-欧州銀増資にらみ

東京株式相場は4営業日ぶりに 反落。米国でアルミ生産最大手のアルコアの決算が市場予想を下回った ほか、タイの洪水で日系メーカーが工場の操業停止に追い込まれている 事実が次々判明し、企業業績の先行きが警戒視された。ホンダやニコン など輸出関連株の一角が下落、銀行や保険など金融株も安い。

ただ、国内機械受注の予想比上振れに加え、上海総合指数など中国 株の上昇が市場参加者らの不安心理を和らげた。国際運賃市況の連騰も 支援材料になった海運株が急伸。THKやコマツなど機械株も買われ、 株価指数の下げ幅は限られた。

TOPIXの終値は前日比1.56ポイント(0.2%)安の753.44、 日経平均株価は同34円78銭(0.4%)安の8738円90銭。東証1部 の売買高は概算で15億2453万株、売買代金は9751億円。1兆円割 れは9月21日以来。値下がり銘柄数が801、値上がりは709。

11日の米国ではアルコアがダウ工業株30種平均銘柄のトップで 7-9月(第3四半期)決算を発表。生産コストの増加が響き、リスト ラ費用を除く1株利益は約14セントと、アナリスト予想平均(22セ ント)を下回った。同株価は時間外取引で5%超下落、米シカゴ24時 間電子取引システム(GLOBEX)のS&P500種株価指数先物は基 準価格に比べ軟調となった。

12日の米国株安への警戒もあり、日経平均は朝方に84円安まで 下げを広げる場面があった。東証1部33業種では金属製品、不動産、 証券・商品先物取引、保険、電気・ガス、銀行、精密機器など21業種 が下落。下落率トップの金属製品は、上期業績を減額した住生活グルー プの急落が響いた。証券は前日までの3日続伸で7.6%高とTOPIX の4%高を上回り、33業種の上昇率2位だった反動もあった。

一方、内閣府が朝方発表した8月の機械受注統計は民間設備投資の 先行指標となる「船舶と電力を除く民需」が前月比11%増と、エコノ ミスト予想中央値(3.9%増)を上回った。機械受注の上振れを受け、 THKや牧野フライス製作所、不二越、JUKIが大幅高。コマツは4 日続伸するなど、機械株は堅調だった。

超長期債が安い、30年債入札控え

債券市場では超長期債が安い。30年国債入札をあすに控え、同ゾ ーンに売り圧力がかかった。一方、今年度下期入りで投資家の運用意欲 が強く、長期金利1%など節目の水準では買いが見込まれており、債券 先物や中長期ゾーンは下値が限定的となった。

現物債市場で30年物の35回債利回りは一時、前日比で1.5ベー シスポイント(bp)高い1.91%に上昇した。午後1時20分前後からは

1.905%で推移。20年物の130回債利回りは午後に一時1.5bp高い

1.705%まで上昇した。

あす13日には、30年国債(10月発行)入札が実施される。今回 は9月に入札された35回債と銘柄統合されるリオープン発行で、表面 利率(クーポン)は2.0%。発行額は前回債と同じ7000億円程度。

一方、東京先物市場で中心限月12月物は前日比3銭高の142円 51銭で始まり、午前の終値で13銭高の142円61銭と日中高値を付け た。午後は日経平均株価がやや下落幅を縮小する中、142円48銭と横 ばいで引けた。

長期金利の指標とされる新発10年物の318回債利回りは横ばいの

0.99%で開始後、午前11時前後に0.5bp低い0.985%に低下。午後 1時40分前後からは0.5bp高い0.995%に上昇している。

ユーロ反発-株が下げ渋り

東京外国為替市場ではユーロが午後、反発に転じた。スロバキア議 会による欧州金融安定ファシリティー(EFSF)機能拡充案否決など を受け、朝方は売りが先行したが、株価が下げ渋ったこともあり、じり じりと値を切り上げる展開となった。

午後4時現在のユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.3664ドル前後。 午前には一時1.3583ドルまでユーロ売りが進んだが、午後には切り返 し、一時1.3669ドルまで値を戻した。

ユーロ・円相場もいったん1ユーロ=104円20銭までユーロ安に 振れたが、午後にかけて急速に下げ渋り、一時104円84銭まで値を切 り上げた。ドル・円相場は1ドル=76円台後半で小動き。朝方付けた 76円64銭を安値に、日中の値幅はわずか9銭にとどまった。

12日のアジア株式相場は、いったん値を崩した後、上昇に転じ下 げ分を取り戻した。株価バリュエーション(評価)が記録的な低水準に 落ち込んだ株式相場を中国当局がてこ入れするとの見方から、香港の株 価指数が上昇。全体を底上げした。

欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のバローゾ委員長は 11日、域内銀行の増資を含む諸問題について、12日に提案を発表する と表明した。スロバキア議会は11日、EFSFの機能拡充案を否決。 しかし、最大野党が次回は賛成する方針であり、可決・承認は確実だと 見られている。

EUと国際通貨基金(IMF)、欧州中央銀行(ECB)のギリシ ャ査察団は、「ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)とIMFの理事 会が第5回査定の結果を承認し次第、次回融資の80億ユーロ(約 8300億円)は支払われる」とし、ギリシャ向け第6次融資の実施が11 月の初旬となる公算が大きいと説明した。

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