ウォール街デモ:マードック氏、ダイモン氏ら企業幹部の自宅前を行進

米ニューヨーク市で「ウォール 街を占拠せよ」を合言葉に始まったデモの参加者と、賛同する労働組合 関係者は、経済的不平等と富裕層への増税を呼び掛けるデモの矛先を同 市に住む富裕層の企業幹部の一部に向けた。

デモの主催者らは持たざる者「99%を犠牲にして富を蓄えようとす る意欲が強い」人々を特に選び出したと主張。数百人がマンハッタンの アッパー・イーストサイド地区にある企業幹部の自宅前を行進した。

ターゲットとなったのは、米メディア企業ニューズ・コープのルパ ート・マードック最高経営責任者(CEO)やヘッジファンド運用者の ジョン・ポールソン氏、米銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ ダイモンCEO、コック・インダストリーズ幹部のデービッド・コック 氏ら。デモ参加者らは、ノーベル経済学賞受賞者のエコノミスト、ジョ ゼフ・スティグリッツ氏が示した、米国人の1%が富の40%を支配して いるとのデータを引用した。

デモ隊のスローガンやプラカード、歌は公共支出の削減を不公平 だとして非難。ニューヨーク州の高所得者層に対する付加税が年末に期 限を迎える中、公共支出の削減は貧困層や中流階級に過度に打撃になる と主張している。

ブロンクス区から参加した外科手術の技術者で労働組合「SEIU 1199」の政治活動担当者、レイモンド・バルデス氏(63)は11日、デ モ出発前に参加者がセントラルパークの南端に次々と集合する中、「わ れわれは経済的な負担を高齢者や中流階級の肩に背負わせ、CEOや企 業は相応の税金を負担していない」と指摘。「声を上げるためにここに 来た。選挙で選出された指導者らが耳を傾けてくれることを望んでい る」と述べた。同労組には東海岸の医療関係労働者や退職者30万人以 上が加盟している。

「相応の負担」

このデモ行進には、マンハッタン南部で3週間以上にわたって公園 を占拠しているデモ隊の一部のほか、「ユナイテッドNY」や「ワーキ ング・ファミリーズ・パーティー」などの地域団体も参加。これらの団 体は先週、ウォール街からフォーリースクエアまでのデモ行進を呼び掛 け、数千人が結集した。

デモ隊は、5番街834のマンションの外で「億万長者の皆さん、相 応の負担を」と呼び掛けた。不動産売買記録によると、このマンション の一部は、2005年にマードック氏が4400万ドル(現在のレートで約 34億円)で購入。米ブラックストーン・グループの社長兼CEOのト ニー・ジェームズ氏も7月に2490万ドルで購入している。

ニューヨーク州では所得30万ドルを超える夫婦世帯、20万ドルを 超える単身者世帯に対する付加税が年末に廃止される予定。クオモ州知 事は、次期予算では富裕層への付加税の提案を受け入れない方針を示し ている。

パターソン前知事によると、この課税によって09年には年間約40 億ドルの税収が見込まれていた。

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