米上院、人民元めぐる対中制裁法案を可決-下院議長の反対も障害に

米上院は11日、人民元の過小評 価を容認する中国への制裁を狙った法案を賛成63、反対35で可決し た。法案は下院に送付されるが、ジョン・ベイナー下院議長は反対を 表明しており、法案成立の行方は不透明だ。

この法案は、民主党のシェロッド・ブラウン議員(オハイオ州) やチャールズ・シューマー議員(ニューヨーク州)、共和党のリンゼー ・グラム議員(サウスカロライナ州)、ジェフ・セッションズ議員 (アラバマ州)らが支持する一方、ベイナー下院議長や商業会議所、 議会の反対派から貿易戦争につながるリスクがあると批判が出ていた。

米ピーターソン国際経済研究所(ワシントン)のニコラス・ラー ディ上級研究員はインタビューで、「法案が大差で可決されたことで、 ベイナー議長を採決に追い込むことができると考えるかもしれない」 と話す。

元の対ドル相場はインフレ調整後ベースで2010年半ば以降10% 上昇したものの、ガイトナー米財務長官は11日、上昇ペースが遅過ぎ るとの認識を示した。

中国外務省の馬朝旭報道局長は12日に同省のウェブサイトに掲 載した声明で、「為替相場の不均衡の名を借りたこの法案は、保護主義 であり、世界貿易機関(WTO)ルールの重大な違反だ。これによっ て米国の経済・雇用問題を解決することはできない」との見解を示し た。

対中制裁法案は、元の過小評価分を相殺する関税措置を求める権 利を米企業に認めるもので、現在のように米財務省に為替操作の有無 を判定させるのではなく、同省に為替相場の不均衡を特定させる内容。 自国通貨を過小評価の状態のまま放置して是正措置を講じない国には 関税の上乗せなど制裁措置が発動されることになる。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE