【個別銘柄】タイ洪水、住生活、海運、ヤマハ発、フォスタ、ヤマダ

きょうの日本株市場で、株価変動 材料のあった銘柄の終値は以下の通り。

タイ洪水被害関連:タイでの豪雨による工場などへの洪水被害が 日系企業に拡大し、工場停止などを発表した関連銘柄が売られた。タ イ工場の生産が休止し、野村証券が影響は深刻と指摘したホンダ(7267) が前日比2.2%安の2295円、大和証券キャピタル・マーケッツが今期 営業利益へのマイナスインパクトが100億円内外の可能性が出てきた としたニコン(7731)は3.5%安。生産停止を2週間継続する予定の パイオニア(6773)も安い。業種別では、洪水による遺失利益をカバ ーする保険などへの支払い警戒から、保険業指数は東証1部の業種別 下落率上位に入った。

住生活グループ(5938):12%安の1800円で、東証1部の値下が り率1位、売買代金で4位。4-9月期の連結営業利益は前年同期比 81%減の30億円と、従来予想の80億円を大きく下回ったもよう。震 災の影響が想定より長引いたことによる売り上げの不振、競争激化に よる販売価格水準の低下などが響いた。野村証券では、シェアが想定 ほど回復してこない点に加え、販売競争が激化している可能性が浮上 したとし、2012年3月期の営業利益予想を530億円から470億円(会 社計画530億円)へ減額。通期計画の未達を予想した。

海運株:商船三井(9104)が6.4%高の301円、日本郵船(9101) が5.2%高の202円など。海運業指数は東証1部33業種の上昇率首位。 ばら積み船の運賃指標となるバルチック・ドライ指数が11日に前日比

3.6%高と5連騰し、市況上昇による業績改善期待が高まった。クレデ ィ・スイス証券では、ケープサイズ市況が堅調な回復を示しているこ とは追い風とし、商船三井の「アウトパフォーム」を強調した。

ヤマハ発動機(7272):8.3%高の1066円。週刊ダイヤモンド・オ ンライン版は12日、同社が震災特需により、過去最多となる3000隻 の漁船を来年3月まで一括受注したと報じた。前期出荷隻数(247)の 12倍の規模という。受注急増による業績期待が膨らんだ。

フォスター電機(6794):7.3%高の1012円。いちよし経済研究所 では、コスト対策の遅れで会社側が上期(4-9月)利益予想を下方 修正したものの、主要顧客向けの高機能携帯電話(スマートフォン) 需要の拡大などから下期からの利益回復予想は不変、と指摘した。

ヤマダ電機(9831):4.1%安の5150円。11日に発表した9月の グループ全店売上高は前年同月比25.5%減となり、上期累計では前年 同期比3.9%減となった。地上デジタル化後の反動からテレビなどが 伸び悩んだほか、エアコンなど季節商材も天候不順や前年の残暑反動 の影響を受けた。

機械株:THK(6481)が7%高の1482円、牧野フライス製作所 (6135)が4.5%高、オークマ(6103)が2.9%高など。企業の設備投 資意欲の持ち直しから8月の機械受注は2カ月ぶりに増加し、事前予 想も上回った。またメリルリンチ日本証券では、牧野フの12年3月期 受注は会社想定を上回るペースとしたほか、オークマについては大型 工作機械の需要は堅調とし、両社の投資判断「買い」を強調している。 機械は業種別上昇率で上位に入った。

メルコホールディングス(6676):4.3%安の2351円。差別化製品 の投入や在庫管理による経費圧縮などが寄与し、12年3月期の連結営 業利益予想を従来の67億円から84億円に25%上方修正したが、ブル ームバーグが集計した通期のアナリスト予想平均値は約93億円で、保 守的な通期計画に対する失望売りに押された。

日本M&Aセンター(2127):4.3%高の44万6500円。4-9月 期の連結営業利益は14億5000万円となったもよう。従来予想は8億 円だった。前年同期比では21%の減益予想が一転、44%増益となる。 四半期単位で55件となるなど、案件成約状況の好調が寄与した。大和 証券キャピタル・マーケッツは投資家向けメモで、コンサルタントの 生産性が改善しているほか、景気の不透明感が増す中で売り案件が増 加してきたことで、継続的な業績拡大期待が高まっていると評価。現 在「2(アウトパフォーム)」とする投資判断の格上げ検討を示唆した。

スタジオアリス(2305):8.4%安の1379円。11日発表の9月の 単独月次売上高は前年同期比1.8%増となり、3カ月連続で伸び率が 鈍化した。七五三撮影での単価の低下などが影響した。

東京製鉄(5423):2.2%安の703円。円高の影響で製品出荷単価 が下落したことに加え、夏季のコスト上昇が想定を上回り、4-9月 期の単独営業利益が従来計画のゼロに対し、33億円の赤字に陥ったも ようと11日に発表。12年3月通期見通しは、18日の決算発表で開示 する。シティグループ証券では、上期赤字幅は想定以上とし、円高に 伴う価格競争力の欠如、回復感のない需要などから通期でも収支均衡 が精一杯、との見通しを示した。

ダイセキ(9793):2.9%高の1524円。3-8月期の連結営業利益 は前年同期比23%増の34億6600万円だった。自動車など国内製造業 の生産回復や、グループのシナジー効果による子会社の業績貢献が利 益を押し上げた。据え置いた12年2月通期計画(62億5000万円)に 対する進ちょく率は55%。

サイゼリヤ(7581):2.4%安の1320円。11年8月期の連結営業 利益は前期比20%減の116億円だった。12年8月期は、同8.2%増の 125億円を計画。大和証券キャピタル・マーケッツでは実績、計画と もに物足りない結果と指摘。食材価格の高止まりや投資拡大を背景に 収益性の改善はしばらく期待しづらいとし、12年8月期は売り上げ次 第では下振れリスクが残るとの見方を示した。

明光ネットワークジャパン(4668):3.4%安の706円。地域ごと の情報といったエリア戦略、組織統合による指導力の強化を進めたほ か、教室数増加が寄与し、11年8月期の連結営業利益は前期比8.2% 増の34億円だったが、12年8月期は6.3%増の36億円を計画。増益 率の鈍化を懸念する売りが先行した。

東宝(9602):1.6%安の1337円。上期中に主力の映画事業で夏季 の電力需給対策の影響を予想より受けず、12年2月期の連結営業利益 予想を従来の120億円から160億円に上方修正したが、野村証券では 「コクリコ坂」などの興業収入や映画館の稼働率が予想を下回った、 と指摘。12年2月期の営業利益予想を200億円から175億円へ減額、 目標株価を1750円から1690円に引き下げた。

バックスグループ(4306):23%高の2万4850円。博報堂DYホ ールディングス(2433)は11日、デジタル情報家電業界に特化した営 業支援業務を行う同社に対し、株式公開買い付け(TOB)を実施す ると発表。TOB価格は2万5000円、買い付け代金は最大33億円で、 TOB価格へさや寄せする動きとなった。

FPG(7148):ストップ高となる400円(22%)高の2200円。 同社は11日、10月末株主を対象に1株を3株に分割すると発表。株 式流動性の向上、最低投資金額の低下に伴う新たな投資家層の資金流 入が見込まれた。

ナノキャリア(4571):8.3%高の2万6730円。同社は11日、フ ランスの政府系製薬会社、LFBグループのLFBバイオテクノロジ ーズとの間で、同社が有する血友病治療用タンパク質である「rhFVIIa」 に関し、新たな共同研究契約を締結したと発表。ナノキャリが開発し た徐放性ミセル化ナノ粒子技術を使い、「rhFVIIa」の長期での安全性 を評価する試験などを行う。将来の商業化を見込む買いが入った。

--取材協力:渡辺美慧  Editor:Shintaro Inkyo

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