全銀協:9月末の貸出、23カ月ぶり増加-債券から資金調達シフトで

全国銀行協会に加盟している銀行の 9月末貸出金残高は23カ月ぶりに増加に転じた。アナリストらは、債券 からローンに調達方式を変えた地方公共団体や電力会社向けの貸し出し が拡大したとみている。

全銀協が12日に発表した預金・貸出金速報によると、119行の貸出 金残高は前年同月比0.1%増の420兆円。地方銀行63行の貸出残高も23カ 月ぶりに2%を超える伸びを示し、158兆円となった。9月は福岡銀行と 西日本シティ銀行が組成した九州電力に対する1045億円のシンジケート ローン(協調融資)なども貸出増を後押ししたと見られる。

一方、三菱東京UFJ銀行や三井住友銀行、みずほコーポレート銀 行など3メガバンクを含む都市銀行6行の貸出金残高は同2.1%減の177 兆円と24カ月連続で減少し、いまだに厳しい状況は続いている。

JPモルガン証券の銀行アナリスト、笹島勝人氏は、「地銀は、債 券からローンにシフトする地方自治体等への貸出を増やしている」と指 摘。ただ「今後はさらなる復興による需要増および円高を背景に日本企 業による海外進出に伴う資金ニーズが現れない限り、本格的な回復には つながりにくい」と見通しを示した。