米国債:続落、欧州沈静化の期待で-3年債2カ月ぶり高利回り

米国債相場は5営業日続落。 投資家の間では、欧州首脳らが域内の債務危機を収束できるとの楽 観がある。米財務省はこの日の午後、3年債(320億ドル)の入札 を実施した。今週はこれを入れて計660億ドルの入札が予定されて いる。

既発3年債の利回りはほぼ2カ月ぶりの高水準。入札結果によ ると最高落札利回りは0.544%。ブルームバーグ・ニュースがプラ イマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)11社を対象に調査 した予想では0.540%だった。10年債利回りは約1カ月ぶりの高 水準をつけた。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債ト レーディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は、「米 国外で起きている問題で最悪の事態は回避できるとの楽観が広がり、 米国債が売りを浴びている。さらに欧州から何らかの対策が発表さ れるとの期待も背景にある」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク 時間午後4時12分現在、3年債利回りは前営業日比3ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.52%。一時は0.55% と、8月1日以来の高水準をつけた。同年債(表面利率0.25%、 2014年9月償還)価格は2/32下げて99 7/32。

10年債利回りは8bp上げて2.16%。一時は9月1日以来で 最高の2.18%まで上昇した。30年債利回りは9bp上げて

3.11%。

「重大な進展」

前日の米国債はコロンバスデーの祝日で休場だった。

欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)は、第1次ギリシ ャ救済に基づく第6回分の融資を来月初めに実行することを示唆し た。次回融資は80億ユーロ。第2次救済パッケージについては、 ギリシャ債を保有する投資家の負担が増える方向で再交渉する情勢 となった。

EUとIMF、欧州中央銀行(ECB)による国際ギリシャ査 察団「トロイカ」は、同国の財政再建に向けて「重大な進展」があ ったとの見解を示した。

ギリシャのベニゼロス財務相は国際債権団との合意に基づき、 年金と賃金の削減を拡大することや12年予算案の議会通過を約束 した。EUの行政執行機関、欧州委員会のバローゾ委員長は11日、 域内銀行の増資を含む諸問題について、12日に提案を発表すると明 らかにした。今月23日には、欧州理事会ならびにユーロ圏首脳会 議が開かれる。

「明るいニュース」

モルガン・スタンレーの米金利戦略責任者、ジェームズ・キャ ロン氏は、「状況の好転を確信している人は誰もいない。しかし何 か明るいニュースが欧州から発表されることをより確信できるとこ ろまできた」と述べ、「今は欧州が原動力だ。投資家心理が著しく 変化し、国債相場が押し下げられている」と続けた。

入札結果によると、投資家の需要を測る指標の応札倍率は

3.30倍と、前回の3.15倍を上回った。過去10回の平均値は

3.17倍。

海外の中央銀行を含む間接入札の落札全体に占める割合は、

37.8%と、前回の35.7%から上昇し、過去10回の平均値 (35.8%)も上回った。直接入札は7.8%と、2009年12月以来 の低水準だった。

財務省は12日に10年債(210億ドル)、13日に30年債 (130億ドル)の入札を実施する。

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