10月11日の欧州マーケットサマリー:株反落、スロバキア採決控え

欧州の為替・株式・債券・商 品相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3641 1.3642 ドル/円 76.72 76.68 ユーロ/円 104.65 104.59

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 235.28 -.66 -.3% 英FT100 5,395.70 -3.30 -.1% 独DAX 5,865.01 +17.72 +.3% 仏CAC40 3,153.52 -7.95 -.3%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .65% +0.00 独国債10年物 2.09% +.01 英国債10年物 2.59% +.00

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,663.00 +2.00 +.12% 原油 北海ブレント 110.46 +1.51 +1.39%

◎欧州株式市場

11日の欧州株式相場は反落。ストックス欧州600指数の上昇は 前日までの4営業日連続で止まった。米企業の決算発表がこの日から スタートするほか、スロバキア議会が欧州救済基金の拡充案を承認す るのか不透明で、売り優勢となった。

ギリシャ・ナショナル銀行(NBG)やEFGユーロバンク・エ ルガシアスが大幅安。両行ともに上場来の安値を付けた。アナリスト の投資判断引き下げを材料に、ASMLホールディングやSTマイク ロエレクトロニクスなど半導体関連株も安い。一方、コニャックメー カーの仏レミー・コアントローは上昇。ベレンベルク銀行が買いを勧 めたことがきっかけ。

ストックス欧州600指数は前日比0.3%安の235.28で終了。 一時は1.2%下げた。過去4営業日では8.5%値上がりし、2008 年11月以来の大幅高を記録していた。ただ、欧州債務危機が景気回 復を妨げるとの懸念から、今年2月17日に付けた年初来高値は 19%下回っている。

コペンハーゲンに本拠を置くPFAペンションのシニアストラテ ジスト、ウィトルド・バーク氏は「スロバキアが幾らか不透明感をも たらしている」と指摘。「銀行の資本増強に加え、ギリシャ債務の大 幅減免でドイツとフランスが合意することを市場は織り込んでいるよ うだ」と付け加えた。

この日の西欧市場では、18カ国中15カ国で主要株価指数が下 落。スロバキア議会は同日、救済基金である欧州金融安定ファシリテ ィー(EFSF)の拡充案を採決する。同案を批准していないユーロ 導入国は17カ国中スロバキアのみ。また米国では取引終了後、米ア ルミ生産最大手のアルコアがダウ工業株30種平均の構成銘柄で最初 に決算を発表する。

ギリシャでは4大銀行が急落。NBGは16%下げ1.60ユーロ、 EFGユーロバンクが20%安の0.56ユーロでそれぞれ終了した。 ASMLは3%下落の26.53ユーロ。STマイクロは4.1%安の

5.19ユーロ。レミー・コアントローは3.1%上げて56.50ユーロ。

◎欧州債券市場

11日の欧州債市場ではアイルランドを中心に高債務国の国債が 下落。景気減速と域内の脆弱(ぜいじゃく)な銀行が危機解決の足を 引っ張るとの懸念が広がった。

アイルランド10年債利回りは7月6日以降で最大の上昇となっ た。カナダの格付け会社DBRSは、米国と欧州の景気減速がアイル ランド経済の回復見通しに水を差す恐れがあるとの見方を示した。イ タリア国債も下落。同国は2016、25年償還の国債入札を今週実施 する。

ドイツ国債は前日からほぼ変わらず。スロバキア議会は救済基金 拡充案の採決を予定している。ギリシャ国債は上昇。第1次救済に基 づく次回融資実行への楽観が高まったことが手掛かり。

RBCキャピタル・マーケッツの欧州金利ストラテジスト、ノー バート・アウル氏は「過去数カ月のアイルランド国債のパフォーマン スは欧州債市場でスター的な存在だった」と述べた上で、「格付け会 社などの悪材料やスロバキアの採決などが調整要因となったと考えら れる」と発言。また、「イタリア国債に関しては、予定されている供 給増が5年債と10年債への重しとなっている」と語った。

ロンドン時間午後4時42分現在、アイルランド10年債利回り は前日比47ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の

8.21%。一時は73bp上昇した。

イタリア10年債利回りは6bp上昇し5.63%、ポルトガルの 10年債利回りは13bp上げ11.55%。ベルギー10年債利回りは 10bp上昇の4.17%となった。

独10年債利回りは2.09%。一時は先月2日以来の高水準とな る2.10%まで上げた。同国債(表面利率2.25%、2021年9月償 還)価格は101.45で、前日からほぼ変わらず。

ユーロ圏当局者は債務危機対策を協議している。この中には域内 の銀行の資本強化を支援する措置も含まれる。欧州中央銀行(ECB) のトリシェ総裁はこの日、債務危機が域内の金融システムを脅かしつ つあるとの見解を示した。欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委 員会のバローゾ委員長は同日、域内銀行の増資を含む諸問題に関する 提案を12日に発表すると語った。

◎英国債市場

11日の英国債市場では2年相場が上昇。この日発表された政府 統計で8月の製造業生産が予想以上に落ち込んだことが手掛かり。

みずほコーポレート銀行の欧州ヘッジファンド・セールス責任者、 ニール・ジョーンズ氏(ロンドン在勤)は電子メールで「英国のマク ロ経済データは引き続き途方もなく失望する内容だ」と述べ、「これ が量的緩和拡大の一因だ。国債利回りは一段と低下する可能性がある」 と続けた。

この日の2年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の0.63%。10年債利回りは2.59%でほぼ変わ らずとなった。

英政府統計局(ONS)が11日発表した8月の製造業生産指数 は前月比0.3%低下。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の 中央値では0.2%低下が見込まれていた。7月は0.2%低下に下方 修正された。

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