米国のリセッション入りの確率は60%-調整後イールドカーブが示唆

米国のリセッション(景気後退) を1970年以来毎回予想している米国債市場の指標は、同国が12カ 月以内にリセッション入りする確率が約60%あることを示してい る。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の調査によると、米政策金 利が過去最低の0-0.25%に据え置かれていることにより起きたゆ がみを調整した後の米国債のイールドカーブによると、2年債利回 りは5年債利回りを20ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 下回る。調整前の利回り格差は79bp。この場合、リセッションの 確率は約15%となる。

70年以来7回起きたリセッションの前には毎回、短期金利が長 期金利を上回る逆イールドカーブが出現していた。リセッションに 陥れば、オバマ大統領が09年5月以来2カ月間を除いて9%台で高 止まりしている失業率を下げるのは一段と難しくなる。また、米国 債が買われ、利回りが過去最低水準近くにとどまる可能性もある。

BOAの債券ストラテジスト、ラスラン・ビクボフ氏(ニュー ヨーク在勤)は3日のインタビューで、「調整後のカーブは、米国が リセッションに近づきつつあることを示す強いシグナルを発してい る」と指摘。「実際に起きたら、FRBの政策金利は2014年以降も ゼロ近辺にとどまるだろう」と語った。これは米連邦準備制度理事 会(FRB)が示唆した時間軸よりも1年以上も長い。

BOAの調査は、米景気循環調査研究所(ECRI)や米パシ フィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)で世界 最大の債券ファンドを運用するビル・グロス氏と同様、米国がリセ ッションに向かっている可能性があるというメッセージを送ってい ることになる。FRBのバーナンキ議長は先週の議会証言で、米国 の景気回復は「腰折れに近い」とし、回復を持続させるために追加 措置を講じることができるとの認識を示した。FRBは既に3年近 く金利をゼロ近辺に据え置き、2兆3500億ドル(約180兆円)の債 券購入を実施している。