米アップルに手元資金の株主への還元要求高まる-ジョブズ氏死去で

米アップルのピーター・オッペ ンハイマー最高財務責任者(CFO)との会合で、投資家のキショ ア・ラオ氏は巨額の手元資金を配当支払いに充てるよう求めた。

ラオ氏によれば、同CFOはこうした要請を以前にも受け、アッ プルは「戦略的好機」に備え万端の準備を続けていると説明したとい う。同CFOは、現在762億ドル(約5兆8500億円)にまで膨らん だ手元資金と投資をアップルはうまく管理していると主張した。

5日に死去した創業者で前CEO(最高経営責任者)のスティー ブ・ジョブズ氏は、破綻寸前までいったアップルを立て直し、時価総 額で世界一の会社としたが、手元資金の積み上げを主張し、社内で強 く支持されていた。だがジョブズ氏亡き今、同CFOに対し配当か自 社株買いのため手元資金を使うよう求める声が再び高まっている。

米キャピタル・アドバイザーズのキース・ゴダードCEOは、 「それほど多い手元資金が全て必要なわけではない。配当に充てても アップルの成長率が変わることはないだろう」と話す。オクラホマ州 タルサに本社を置くキャピタル・アドバイザーの最大の投資先はアッ プルだ。

スマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォー ン)」とタブレット型コンピューター「iPad(アイパッド)」の 販売好調で、アップルはここ2年間で手元資金と投資を倍以上にした が、新規市場開拓を主導したジョブズ氏は、株主還元策に抵抗してい た。オッペンハイマーCFO(48)は今年1月、アップルが今後2年 間に部品調達と設備投資に約39億ドルを投じると語っていた。

アップルの広報担当スティーブ・ダウリング氏は、手元資金の管 理のずっとうまくやってきており、潜在的な戦略的好機に向け資金が 活用できるようにしているとする同社の長期的な立場をあらためて示 した。

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