欧州首脳会議を延期-ギリシャ債の評価額引き下げ幅拡大めぐり紛糾

ドイツのメルケル首相が主張す るギリシャ国債の評価額引き下げ幅拡大に欧州中央銀行(ECB)が 反対する中、欧州首脳は債務危機打開策を話し合う会議(サミット) を延期した。

18日に予定されていた首脳会議は23日に延期された。欧州はギ リシャの巨額債務への対処とスペイン、イタリア市場への危機波及の 抑制、銀行への影響阻止に向けた基本計画の手探りの作業を続けてい る。

ベルギーのルテルム首相は10日、ブルームバーグテレビジョン とのインタビューで、7月の首脳会議で合意された平均21%の評価額 引き下げ幅を拡大する前段として、欧州は銀行を支援する戦略が必要 だと指摘。「これは極めて難しい問題だ」とした上で、「欧州理事会 ごとにパーセンテージを変更し、銀行にさらなる問題を課すわけには いかない」と述べた。

ギリシャ国債の評価額引き下げ幅拡大に反対しているのはECB だ。同中銀当局者が10日に明らかにしたところによれば、7月21日 のユーロ圏首脳会議での第2次ギリシャ支援策に関する合意を変更す ることにECBは反対している。ECBは先週発表した声明に、ドイ ツへの警告として7月の行程表を「全ての項目にわたって完全に履行 する」よう求める文言を盛り込んだという。

バークレイズ・キャピタルの欧州担当チーフエコノミスト、ジュ リアン・キャロー氏は10日のブルームバーグテレビジョンとのイン タビューで、「7月21日の合意が十分ではないようだとの認識がギ リシャおよび他の欧州諸国で広まっている」と指摘した。

銀行の資本増強最優先

メルケル首相とフランスのサルコジ大統領は9日、ベルリンでの 共同記者会見で、銀行の資本増強を最優先課題にする意向を表明。独 仏首脳はそれぞれ、「永続的な」解決策を呼び掛けた。

欧州連合(EU)のファンロンパイ大統領は10日、電子メール で声明を配布し「ギリシャの状況や銀行の資本増強、安定のための仕 組みの効率向上などに対応するため追加の要素が必要とされている」 と述べた。

サミットは米欧市場が閉まっている日曜に行われる。日程は未定 だが、サミットに先立ちユーロ圏財務相会合が開催される見通し。