10月7日の米国マーケットサマリー:国債が下落、雇用統計受け

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3389 1.3437 ドル/円 76.86 76.72 ユーロ/円 102.91 103.09

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,103.35 -19.98 -.2% S&P500種 1,155.47 -9.50 -.8% ナスダック総合指数 2,479.35 -27.47 -1.1%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .29% +.02 米国債10年物 2.06% +.07 米国債30年物 3.01% +.06

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,635.80 -17.40 -1.05% 原油先物 (ドル/バレル) 82.92 +.33 +.40%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが主要通貨の大半に対し て下落。格付け会社フィッチ・レーティングスがスペインとイタリア の格付けを引き下げたことを受けて、投資家は欧州債務危機が深刻化 しているとの観測を強めた。

ユーロは対ドルでの上げを失った。フィッチは格下げについて、 「ユーロ圏危機」に対する脆弱(ぜいじゃく)性などを理由に挙げ た。ドルはメキシコ・ペソとオーストラリア・ドルに対して下げ幅 を縮小した。欧州債務危機に伴う影響からの逃避先として、ドルの 需要が高まった。ユーロやその他高利回り通貨は朝方、米雇用統計 で予想以上の雇用者増加が示されたことに反応し、上昇した。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのストラテジスト、 ブライアン・キム氏は、「まだ解決すべき問題が多く残っているこ とを、あらためて投資家に思い起こさせた」と述べ、「投資家は週 末にかけて、あまりロングポジションのリスクを取りたがらない」 と続けた。

ニューヨーク時間午後1時14分現在、ユーロは対ドルで

0.3%下げて1ユーロ=1.3399ドル。前日は1.3437ドルだった。 ユーロは対円では0.2%下げて1ユーロ=102円89銭。ドルは対 円では0.1%上げて1ドル=76円79銭。

◎米国株式市場

米株式相場は反落。S&P500種株価指数は週間ベースの上げ幅 を縮小した。この日発表された米雇用統計で非農業部門雇用者数は市 場を上回る増加を示したものの、欧州の債務危機が悪化するとの懸念 が根強く、売りが優勢になった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前日比0.8安の1155.53。一時1.3%安となったが、

0.6%高まで上昇する場面も見られた。

ブラックロック傘下のIシェアーズのグローバル・チーフ投資ス トラテジスト、ラス・ケステリッヒ氏は電話インタビューで、「投資 家が神経質になるのも無理は無い」と発言。「欧州情勢は先が見えな い。米経済の成長もかなり鈍化しており、失業率が下がる見込みはな い。ただ、リセッション(景気後退)に逆戻りしているようにも見え ない。欧州が安定すれば、株式相場は底入れすると思われる」と述べ た。

今週に入りS&P500種は、4月に付けた年初来高値から終値ベ ースで20%安の弱気相場入りまであと1%に迫った。同指数は今月 4日の日中安値から前日までに8.4%上昇。週間ベースでは2.1% 高となった。

◎米国債市場

米国債相場は下落。9月の米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予 想を上回ったことに反応した。10年債利回りは今週、7月以来で最 大の上昇となった。

米経済の二番底懸念が後退したほか、欧州の債務危機への取り組 みが前進しているとの観測から、米国債利回りは4日連続での上昇と なった。ただ格付け会社フィッチ・レーティングスがイタリアとスペ インの長期発行体デフォルト格付け(IDR)を引き下げたことを手 掛かりに、利回りは上げを縮めた。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーのチーフ債券ストラテ ジスト、ケビン・フラナガン氏(ニューヨーク在勤)は雇用統計につ いて、「雇用者数の増加幅が予想を上回ったことで、すでに金利が上 昇しやすい環境にあった国債相場への圧力が増した」とし、「今回の 統計は経済の力強さを示すものでは決してないが、リセッション(景 気後退)が差し迫っているとの懸念の緩和には役立っている」と続け た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後2時42分現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の2.05%。同年債(表面利率

2.125%、2021年8月償還)価格は17/32下げて100 22/32。

10年債利回りは今週は13bp上昇と、7月1日終了週以降で最 大の上げとなっている。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は3日ぶりに下落。フィッチ・レーティ ングスがスペインとイタリアの国債格付け引き下げを受け、他市場で の損失を補填(ほてん)するための売りが出た。

過去3日間に6%上昇していたS&P500種株価指数はこの日、 一時1.3%下落した。商品24銘柄で構成するS&PのGSCI指数 は最大で1.1%安となった。9月6日に1オンス=1923.70ドルと 最高値を更新した金相場は、同月30日までの4週間で14%下落し ていた。

ゴールド・ブリオン・インターナショナルのサブニート・シン最 高経営責任者(CEO)は電話インタビューで「他市場の損失を補填 するため金に大量の売りが出ている」と指摘。「フィッチの格下げで リスク外しの心理が復活している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比17.40ドル(1.1%)安の1オンス=1635.80 ドルで終了した。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は上昇。9月の米雇用統計で市場予想 を上回る雇用増が示され、米景気減速懸念が緩和されたのが背景。週 間ベースでは7カ月ぶりの大幅高を記録した。

米労働省が発表した9月の雇用統計によると、非農業部門雇用 者数は前月比10万3000人増。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミストの予想中央値では6万人増が見込まれていた。週間ベ ースでの原油は4.8%上昇と、今年3月以来で最も値上がりした。米 原油在庫が減少したほか、欧州の各中央銀行が景気浮揚策を発表した のが手掛かり。

コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントル イス)のチーフ市場ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は、「新 たにリセッション(景気後退)に突入するとの深刻な懸念があるが、 次に何か悪い経済統計が発表されるまでは、米雇用統計が懸念を緩和 する材料になるだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物11月限は前 日比0.39ドル(0.47%)高の1バレル=82.98ドルで終了。年 初来から9.2%安。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net