米国債(7日):下落、雇用統計に反応-10年債利回り2.05%

米国債相場は下落。9月の米雇 用統計で雇用者数の伸びが市場予想を上回ったことに反応した。10 年債利回りは今週、7月以来で最大の上昇となった。

米経済の二番底懸念が後退したほか、欧州の債務危機への取り組 みが前進しているとの観測から、米国債利回りは4日連続での上昇と なった。ただ格付け会社フィッチ・レーティングスがイタリアとスペ インの長期発行体デフォルト格付け(IDR)を引き下げたことを手 掛かりに、利回りは上げを縮めた。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーのチーフ債券ストラテ ジスト、ケビン・フラナガン氏(ニューヨーク在勤)は雇用統計につ いて、「雇用者数の増加幅が予想を上回ったことで、すでに金利が上昇 しやすい環境にあった国債相場への圧力が増した」とし、「今回の統計 は経済の力強さを示すものでは決してないが、リセッション(景気後 退が差し迫っているとの懸念の緩和には役立っている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後3時53分現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)上昇の2.06%。同年債(表面利率

2.125%、2021年8月償還)価格は21/32下げて100 17/32。

10年債利回りは今週は13bp上昇と、7月1日終了週以降で最 大の上げとなった。

長期債利回り

30年債は価格が1ポイント下落し、利回りは6bp上昇した。今 週は9bp上昇。2年債利回りは3bp上げて0.29%

米労働省が7日に発表した9月の雇用統計によると、非農業 部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比10万3000 人増。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中 央値では6万人増が見込まれていた。前月は5万7000人増。速報 値では前月比横ばいだった。家計調査に基づく9月の失業率は9.1% で前月と同水準。

パイオニア・インベストメンツのバイスプレジデント、リチャー ド・シュランガー氏は「正しい道へ一歩進んだ」とした上で、「玉ネギ を1枚ずつむけば、懸念材料はまだある」と述べた。

イタリアとスペインの格下げ

フィッチは、イタリアとスペインの長期発行体デフォルト格付け (IDR)を引き下げた。対象は両国とも外貨および自国通貨建てI DRで、イタリアについては「AA-」から「A+」に、スペインは 「AA+」から「AA-」引き下げた。見通しはともに「ネガティブ (弱含み)」としている。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の国債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏はイタリアとスペイン の格下げについて、「米国債相場へのプラス効果は限定的だ」と指摘。 「欧州に関するネガティブな要素は多くがすでに織り込まれている」 と続けた。

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