新iPhone:初参入KDDIにソフバンクが「最安」掲げ対抗

米アップルが14日に日本に投入す る多機能携帯電話「iPhone(アイフォーン)」の新機種「4S」 をめぐっては、新規参入の国内通信2位KDDIに、これまで代行販売 を実質独占してきた同3位ソフトバンクモバイルが、安さをアピールし て迎え撃つ形となった。

「世界で最安ではないか」-。KDDIによる7日未明の料金発表 に続き、同日午後に記者会見した孫正義ソフトバンク社長は、自社の売 り方を、こう強調した。4S契約者に月額4980円のデータ定額を適用 するKDDIに対し、ソフトバンクは現在提供している4410円の定額 サービスを継続。顧客確保に向け、各種キャンペーンも打ち出した。

クレディ・スイス証券の早川仁アナリストは7日付リポートで、月 570円の「僅差」が出たことや「既存顧客に4S買い替えを訴求する各 種施策」などが効力を発揮するとして「ソフトバンクからの顧客流出は 最小限にとどまる蓋然(がいぜん)性が高まった」とコメント。

みずほ証券の高橋篤朗アナリストも「既存のソフトバンク利用者が KDDIへ流出するとは思えない」と述べ、この2社が4S人気を生か し、国内携帯首位のNTTドコモから顧客を奪う可能性を指摘した。

孫社長の会見を受け、ソフトバンクの株価は一時、前日比6.7%高 と、約7カ月ぶりの日中上昇率を記録した。終値は同6.5%高の2456 円。売買代金は401億円と、上場株式で首位の大商いだった。一方、K DDIは同3.6%高まで買われたが、終値は同1.4%高だった。

本体価格

携帯電話業界では、契約プランによって支払い額が変動するため、 実際の端末価格は見えにくいのが実情。こうした要素を省いた本体価格 で比較すると、ソフトバンクの方が低めに設定した。

KDDI広報担当の桜井桂一氏によると、契約期間に端末価格を分 割払いせず、同社直営店で一括購入する場合の価格は5万1360-7万 2000円。一方、ソフトバンク広報担当の赤澤悠樹氏は、同社では4万 6080-6万7200円だと語った。ただしKDDIは、番号継続制度を活 用して他社から乗り換えれば、端末代金を1万円割り引く。

ソフトバンクのキャンペーンでは、アイフォーン契約者にはアップ ルのタブレット端末「iPad(アイパッド)2」の通信料や、毎月の 端末残金支払いを免除する施策を講じた。アイフォーンの旧機種から新 モデルへの乗り換えを促進するための優遇策も導入する。

電気通信事業者協会が7日まとめた統計によると、9月の国内契約 純増数は、これまでアイフォーン人気を顧客獲得に生かしてきたソフト バンクが27万5700件と18カ月連続で首位。ドコモの20万800件、K DDIの12万5300件を引き離した。