英中銀の資産購入拡大、各国の危機対応への不信の表れ-エコノミスト

イングランド銀行(英中央銀行) のキング総裁は、欧州債務危機を解決する各国政府の能力に対する信 頼を失っている。

英中銀は6日の金融政策委員会(MPC)で、資産買い取りプロ グラムの規模を2750億ポンド(約32兆5900億円)に拡大することを 決定。ユーロ圏の混乱に伴う「脆弱(ぜいじゃく)性」を理由に、経 済危機のさなかに同プログラムを開始して以来最大の購入を発表した。 キング総裁は今回の措置について、過去最悪の金融危機となりかねな い事態への対応と説明している。

英中銀の元当局者で、現在は英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコ ットランド・グループ(RBS)のエコノミスト、リチャード・バー ウェル氏は「これはほとんど欧州の当局者に対する不信任投票だ」と 指摘。「英国内に既に影響が及んでいて対応せざるを得なかったか、問 題が解決されると信じていないかのどちらかだ。中銀のこれまでの措 置からみて、後者の方だろうと考えている」と述べた。

キング総裁の今回の決定は、英国にとって最大の貿易相手をリセ ッション(景気後退)に陥らせる恐れのある危機の影響から英国を守 る決意を示している。また、銀行の資金調達市場を保護できなければ 3年前の米リーマン・ブラザーズ・ホールディングス破綻につながっ た事態を再び招きかねないとの懸念も表れている。

ヘッジファンド、GLCのチーフエコノミスト、スティーブン・ ベル氏は「外部環境が悪化していることは確かだ」と分析し、「各国の 協調行動を待つ必要などあるだろうか。英中銀は正しい。大胆だが、 適切な行動だ」と語った。

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